2014年8月29日金曜日

~小学校入試にでる生き物~

・・・・今回のコラムは、桐杏学園本部からです。・・・・・・・・・

夏休みの夕方、地下鉄のホームで捕虫網と虫かごを持った母子を見かけました。4~5歳と思われる女の子が肩から提げた虫かごの中にはアブラゼミとカナブンが入っていました。

ペーパー試験対策で昆虫や生きものに関する知識は、お父様にまかされることが多いようですが、都会の片隅で頑張っているお母様もいらっしゃるようです。今回は小学校受験に出る生物問題についてお話ししておこうと思います。

一番よく出題される生物は?
首都圏と関西圏65校の平成26年度入試統計では、1位はヒマワリ、2位はカブトムシとセミ、サクラとチューリップとスイカとアゲハ(チョウ)が同率の3位。そして次点は子ども達に人気のダンゴムシという結果でした。

何が問われるのか?
ヒマワリは夏の花という知識ですみますが、モンシロチョウとアゲハは区別しておく必要があります。また、花火やお月見といった季節行事と併せて理解しておくことが大切です。出題内容別に集計すると、季節を問う問題が28.6%、種か球根かとか卵や幼虫の形など成長の仕方を問う問題が18%、仲間分けに関する問題が15.5%となりました。立教女学院のようにコウモリやクジラは哺乳類といった生物学的な分類の知識からカブトムシやダンゴムシを捕まえるにはどこに行けばよいのかといった生態に関する問題まで幅広く問う学校もあります。

観察力
観察して描くという、さとえ小のような出題も見のがせません。昨年はピーマンの断面をみながら描くという出題がありました。一昨年はトマトの断面。さらに「すっぱいもの」を描く、教室にある「重いと思うもの」を描く、知っているいろいろな形の「葉っぱ」を描くなど理科的な視点からのユニークな絵画作成問題もありました。
早稲田実業初等部でも、写真を見ながら粘土でカエルを作る、トラの写真を見ながら絵を描くといった出題例があります。慶應幼稚舎では、一昨年に鳴く虫の声・イヌの吠える声などを聞いて絵を描いて説明させる、昨年に「役に立つ生き物」という課題で絵を描くという出題がありました。盲導犬や災害時の救助犬、警察犬のことも一緒にニュースをみる機会に話題にしておくとよいでしょう。

小学校入試は柿や栗が美味しい実りの秋にピークを迎え、山茶花や椿の花の咲く頃には一段落します。そして菜の花と桜が咲く頃に、大きなランドセルを背負った満面の笑顔があふれます。




2014年7月15日火曜日

『立教小そっくりテスト』


・・・・・・・今回のコラムは、桐杏学園 西日暮里校からです。・・・・・・・・・


先日、西日暮里校で今年初めての「小学校別そっくりテスト」が実施されました。

ご存知のように、立教小学校の入試はペーパーテストではなく、個別・運動・行動観察中心のテストです。

今回のそっくりテストも同様の形式で行いました。本番では2日間にわたる試験内容を2時間に凝縮して、しかもポイント確認講座も加わった充実した1日となりました。

例えば、お話の記憶では、本番と同じように2つの話を読み聞かせし、集団と個別、両方の形式で解答する経験をしました。集団形式では、胸の前で「1」「2」「3」など指を出して質問に答えたり、挙手して皆の前で発表しました。

個別では、初めて顔を合わせたテスターの先生と1対1で対面し、口頭で答えたり、碁石を置いて答える練習をしました。大きな声でハキハキ話せるお子様もいましたが、緊張して声が小さくなってしまうお子様もいました。
  

   
個別テストでは、隣のブースにいる友達の気配を気にしてしまうお子様もいます。自分は自分という強い意識を持ち、碁石やオセロのコマでテキパキと答えていかなければなりません。次々と先生の問題が続くので段々疲れてしまうお子様もいました。これから始まる夏休みや直前講習で鍛え上げていきます。

運動では、はじめに曲に合わせて先生のまねをして体を動かします。その後で自分の好きなように体を動かしたり、3人ずつのかけっこ競争も行いました。好きなようにと指示されてもとっさに動けないお子様もいらっしゃいます。物怖じせずに笑顔でダンスをするには、ペーパー同様に練習による慣れや余裕が必要だと痛感します。

一通り学校の出題形式をお子様に体験させることは、非常に有意義なことです。同じ志望校、同じ月齢のお子様の中での客観的な評価を知ることができ、指導する私たちにとっても今後の良い指針となりました。

テストで見つかった弱点は、テスト終了後の『ポイント確認講座』ですぐに復習します。飲み込みの早いお子様達にとって、その場で課題を解決できることはとても効果的です。
                                            

そっくりテストでは、保護者様への説明会も行われます。ポイント確認講座と併せて、テストの結果を待つことなく課題点をご家庭でもその日の内に練習することができます。問題点をひとつひとつ解決していくことが、お子様達の自信へと繋がります。

桐杏学園のそっくりテスト、是非、ご検討ください。

2014年6月17日火曜日

幼稚園受験 【日常生活と慣れることの大切さ】


・・・・・・・・・・・今回のコラムは、桐杏学園 南青山校からです。・・・・・・・・・・・・・・・・・


 幼稚園入試に向けた見学会や説明会も始まり、保護者様も不安な思いが、日ごと強くなってきている時期かと思います。

幼稚園入試では、決して難易度の高い内容とは限りません。各幼稚園により選考方法や評価基準は異なりますが、多くの幼稚園では知力、徳力、体力が年齢相応にバランスよく発達しているかどうかを、遊びや親子の関わりの様子で判断をしているようです。
これからの日常生活に意識を持って心がけてほしいことをいくつかお知らせさせていただきます。

○自立心を育むためにも、衣服や靴の着脱は出来る限り自分で行う習慣をつけ、ハンカチとティッシュの使い方とポケットへの出し入れをスムーズにできるようにしておきましょう。そのためにも保護者様は“お子様をせかさず優しく見守る我慢”が必要です。

○遊びでは、ままごと、積み木、本、ブロックなどの遊具に使い慣れていないと遊ぶこともできません。お子様自身が一人でも楽しめることが大事ですので、大人が完成させたものを渡して遊ぶだけではなく、一緒に作る楽しさの中から創造力を芽生えさせましょう。
好きな遊びを好きなだけやらせるばかりではなく、時間を決めて次の遊びをするリズム作りも大切です。

○体力面ではケンケン、両足とび、スキップなどの跳躍運動の他、ボールの扱いにも慣れておきましょう。幼稚園によっては橋に見立てた平均台を渡ったり、跳び箱の山を登り降りしたり、鉄棒のぶら下がりやマットのトンネルくぐりなどを取り入れている所もあります。何らかの形で経験をさせてあげましょう。

○親子遊びでは、大人主導の遊びになりすぎてしまうと、親の遊び方を押し付けてしまいがちです。保護者様の問いかけにうなずくだけにならないよう、日頃からお子様への言葉掛けに気を付け、会話のキャッチボールも楽しめると良いですね。しかし、周りの方への配慮も忘れずに、話す声の大きさや体勢にも気を配りましょう。

○親子面接では、お子様も簡単な質問には答えられるようにしておく必要がありますが、自身の面接が終わった後、待つことができず、姿勢が崩れたり保護者様に甘えてしまうお子様が多くいます。家庭の練習だけでは当日の状況が予測できませんので、ご両親であらかじめいろいろな場面を想定した対策を取っておくことで、あたふたせず落ち着いて対応でき、トラブルをチャンスに変えることもできます。また、保護者様にとっては幼稚園への熱意を伝える場であり、ご家庭の教育方針やお子様の様子をアピールする絶好のチャンスです。伝えたいことを短時間で話すためにきちんとまとめ、誠意をもって謙虚な言葉で話せるよう声に出して練習をしておきましょう。充分な事前準備こそが自信につながります。

○入試当日の雰囲気は、お子様にとっては異様に感じるものです。幼稚園を身近に感じられるように、家族全員で本番に近い洋服を着て何度も見に行くことをお勧めいたします。遠くから見ながら楽しい幼稚園のイメージを膨らませておきましょう。

桐杏学園南青山校では、保護者様の不安が自信につながるまで指導させていただく
【幼稚園完全個別特訓】を行っております。目指す幼稚園の入試に合わせて、お子様の個別課題・好感の持たれる親子遊びの練習・親子面接では内容は勿論、入室から退室、お子様の待つ練習まで特訓いたします。お気軽にお問い合わせください。

また、毎年、本番に一番近い環境だと大好評をいただいている保護者様参加型
【幼稚園そっくりテスト】も受付中です。<雙葉・白百合(3保)・豊明(3保)>
入試当日を安心して迎えるためにも、良い緊張をしていただきます。
保護者様のための幼稚園リハーサルテストです。

最後に、
桐杏学園は、全力でご家族皆様を全面的にバックアップする幼児教室です。
“笑顔の金メダル”を目指して、ご一緒に頑張りましょう。

2014年6月3日火曜日

「国立大附属小の受験に向けて」



・・・・・・・・・・・・今回のコラムは、桐杏学園 三鷹校からです。・・・・・・・・・・・・・・・・・


三鷹校では、国立校受験者向けの「東京学芸大学附属小金井小学校対策講座」をⅠ期(1月~8月)・Ⅱ期(9月~10月)そして、直前対策特別講座(11月)を開講しています。

11月の本試験まであと半年となった今日、通塾されておられる方やお電話でも多くのご質問をいただいております。今日はなかでも特に多い、ご質問についてお話しさせていただきます。

Q「国立(こくりつ)のみの受験を考えていますが、やはり準備は必要でしょうか。」

A「例年の受験状況をみますと私立校との併願をしている方も大勢らっしゃいます。私立校も受験されるご家庭では、早い時期から準備を始められています。同じ土俵に立った時、同等に競えるよう力をつけておく必要がありますね。」


Q「試験(入学調査)はどんなことをするのですか。」

A「国立校の入学試験(調査)の内容は、基本的にはペーパーテスト、行動観察、体操(運動)、面接(本人または保護者または両者)などがあります。学校により違いもあります。」


Q「抽選はいつやるのですか。」

A「都内ですと筑波大学附属小学校、お茶の水女子大学附属小学校、東京学芸大学附属竹早小学校・大泉小学校の4校は先に抽選があり、試験(入学調査)後にもう一度抽選があります。東京学芸大学附属世田谷小学校・小金井小学校の2校は、最初に試験(入学調査)をして合格者のなかで抽選が行われています。」


Q「国立の小学校に入学すれば附属の高等学校まで進学できるのですか。」

A「学校により異なりますが、各附属小学校から附属中学校、高等学校へは7~8割程度の進学状況だと聞いています(学校により何らかの優遇措置はある)。例えば、お茶の水女子大学附属は、小学校から中学校へは約70%、高等学校は女子校になるため、男子は全員外部受験となりますが、女子は約80%がそのまま進学します。筑波大学附属は内部入試と在学中の成績での判定となりますが、例年、小から中へは約90%、中から高へは約80%の内部進学率です。竹早、小金井、世田谷小から附属中を経て東京学芸大学附属高等学校へは3~4割程度の進学状況となります。大泉小は中高一貫教育の国際中等教育学校への内部進学枠が70名あるため、大半がそこに進みます。

国立大附属中学校、附属高等学校へは、一般受験でレベルの高い生徒が入学してきます。内部生も当然、高い学力をしっかりと身に着けておくこと要求されます。


最後に小学校受験で一番大切なことは・・・
何よりも「健康な身体」と「健康な心」です。
規則正しい生活の中で、基本的生活習慣を身につけておくことは、入学後の学力の伸びにも大きく影響します。
5,6歳の小さなお子さまは、たった一人で試験に臨みます。誇らしくもたくましい背中を最後まで温かく見守り、後押ししていただきたいと願っております。


 

2014年5月30日金曜日

・・・合格のために・・・ 幼稚園・小学校説明会に出席される際に

 ・・・・・・・・・・・今回は桐杏学園 朝霞台校からのリレーコラムです・・・・・・・・・・・・


夏も近づき、1日の中で明るい日中の時間が、日ごとに長くなってまいりました。
お子様は、月毎のカリキュラムに基づいて授業に出席され継続して学び、そして 4月より公開テストにてお子様の持っている力が発揮できるよう経験を重ねていることと思います。そのような中、お父様・お母様がこの時期、合格に向けてご準備されることの一つに 幼稚園・小学校で行われる説明会への出席があると思います。

どのような心がけで説明会へ出席されるとよいのか、お話してみたいと思います。


◆いろいろな学校の説明会へ出席してみましょう

心に描かれている志望校がいくつかあることと思います。
私どもも授業をご一緒しながらお子様の個性を日々感じており、あらためてお子様らしさを伸ばしてくださる学校をと考えております。
志望校として比べてどうかな・・・と思われることと思いますが、実際に複数の学校へ足を運ばれますとそれぞれの学校の魅力があらためて発見でき、そしてまたいくつかの学校を訪ねることによって学校の校風の違いを感じて、より志望校の良さが具体的に見えてくることと思います。積極的に出席されてみてください。


◆授業参観の感想を残しておきましょう

面接や願書を書く志望動機として「大学までの一貫校だから」「女子校だから」「電車の乗り換えがあまりないので」等の理由をお聞きすることがありますが、このような理由にあてはまる学校は、数校あるように思われます。是非、その学校でなければならないという志望理由をまとめておきたいものです。
その学校でお会いした在校生の方のことや直接その学校の先生方とお会いして感じたことをお話しすることで、強く志望している気持ちが伝わることと思います。
                                                                                                                                                                   ◆パンフレットに記載されていない、説明会で話された言葉を残しておきましょう。

出席されたご父母の方々へ学校でのエピソード等をよりその学校らしさが伝わるお話を笑顔でしてくださることもあると思います。先生方が誇りに思っていらっしゃることを受けとめ、残しておきましょう。


◆個別相談会には、良い緊張感をもって面接に近い気持ちで臨みましょう。

後日合格されたお母様に伺ったのですが、入試面接の際に「お会いしましたね」と声をかけられたそうです。面接を担当された先生が覚えていらっしゃったとのことでした。相談会となっているので、いろいろとお聞きしたいこともあると思います。例えばプールがない学校の先生に「水泳の授業などはどうされているのですか」とお聞きしていくと(聞いてみたいことと思いますが)学校への印象は今のところ志望の気持ちは強くないのかな・・・等と思われてしまうかもしれません。質問もよく練りながら準備していくとよいでしょう。

  それまで「受験は○○小学校、1校」と決めていたお父様が
「良かったら行ってみましょう」というお母様の声に誘われていかれた学校に好印象を持たれ、「先生方も熱心だし、たくさん学ぶこともできそうでいいね」と志望校になさったこともありました。

 お子様の心豊かな成長を願っての希望の幼稚園・小学校入試合格へ向けて、視野も心も広くして説明会に出席され、ご準備されますことをお勧めいたします。
 

2014年4月19日土曜日

『ピカピカの江戸取小一期生』


今回は桐杏学園松戸校よりのリレーコラムです。

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小学校では新学期が始まりました。
「こんにちは。先生!! 元気にしていましたか?」
先日、真新しい制服に、小さな背中に大きなランドセルを背負った卒業生達が
遊びに来てくれました。
彼らは、2014年4月開校の江戸川学園取手小学校の第1期生。学校初日より
5時間授業に学校の特色でもあるアフタースクールでフル回転。ちょっと戸惑い
もあるようですが、それ以上に希望がいっぱいのようで、毎日が楽しいと話し
てくれました。

江戸川学園取手小学校は、常磐線、TX沿線のご家庭のみならず、都内からも
受験者を集めました。茨城県初の小・中・高12か年一貫校として、第1期生の
1年生・2年生 男女計151名でスタートしました。将来の目標として『江戸取』の
中学受験を検討されていたご家庭には新2年生の編入試験も含め、注目され
ました。

さらに常磐地区では、千葉県流山市に暁星国際学園、茨城県つくばみらい市に
開智学園が小学校の開校を計画中です。

暁星国際学園も開智学園も、新設校とはいえ、決して甘い入試にはならないで
しょう。江戸川学園取手小学校を含め小学校受験で注目されているこの地域で
は、真剣に小学校受験をお考えになるご家庭が多く集まることは間違いありま
せん。

江戸川学園取手小学校もそうでしたが、新設校の受験では、私たちの正確な情
報力、指導力も問われる入試となります。限られた情報を本に奔走するお父様、
お母様のご期待に応えるべく、また、理想の学校を創り上げていこうという熱意
あふれる小学校の先生方との夢の架け橋となるべく、これからも私たちは、最新
の情報の提供と、お子様の学力の育成に努めてまいります。

今年もあと半年となりました。校舎には、元気な、でもまだ少し幼い子ども達の
笑顔があふれています。これからが本番です。私たちも応援いたします。



2014年3月19日水曜日

『卒園』 ~国府台女子小・日出小・昭和学院小入試を振り返って~

今回のコラムは桐杏学園 市川校からです。

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やわらかな日差しが心地よい季節になりました。
子ども達からも、卒園式や入学式についての話題を耳にすることが多くなりました。
「(卒園式で)先生がすごい泣いてて、私も涙がでちゃった。」
先生や友達との別れは寂しいですが、同時に子ども達は、新しい出会いと、これから始まる小学校生活を楽しみにもしています。
「ランドセル背負ってみたら、中に何も入れていないのに重かったよ」
「制服を着てみたら、お母さんが写真撮ってくれたの」
どの子も、心に思い描く以上の楽しい小学校生活が送れることを願っています。

そしてその「楽しく、充実した学校生活を送る」ためには、「その子に合った学校」選びをすることが必要です。
学校説明会や各種行事にはできるだけたくさん足を運んでいただきたいと思います。
また、学校行事への参加以外に、これまでの試験内容を知ることも大切です。
各学校が、学習面、態度面、性格性向でどのような子どもを求めているのかが分かります。

市川校では、昨秋も例年どおり市内3校の受験者が多数を占めました。
26年度入試は、新校舎になった国府台女子学院や、募集人数が38名少なくなった日出学園小を中心に、応募者の動向が注目されていました。
内部進学者を除く外部受験者の実質倍率は、いずれの学校も前年を上回り、国府台、昭和学院は約2倍、日出学園は約1.6倍という状況でした。

内容については、それぞれの学校が傾向の異なるテストを実施していますが、今回はその中でも個別テスト、行動観察テストが特徴的な昭和学院小学校の試験に触れてみます。

昭和学院小学校では、推薦・一般の2回の試験が実施されますが、いずれもペーパー、個別、制作、行動観察、体操、面接と例年同様の選考が行なわれました。
ペーパーは、知識・記憶力・思考力を問う問題が広い範囲からバランスよく出題されるため、偏りなくひととおりの範囲を学習しておく必要があります。
また、国語力を重視する昭和学院の特徴が顕著に表れているのが、個別試験です。
お話作り、プレートや積木を使った構成、道徳、行動観察課題に関する問いはほぼ毎年出題されています。
その他に、昨年はしりとり、等分など、通常ペーパーで扱われることの多い課題もカードやブロックの操作を伴う形式で出題されました。
このようなテストには、プリント学習だけでは対応できません。
答えが合えばよいのではなく、どのように考え、解答に導いたのか、自分の考えを自分なりの言葉で表現する習慣をつけておきましょう。
また、体験授業のような形で行なわれる行動観察では、ここ数年、科学実験に関するものが行なわれていましたが、26年度入試では、積木を使った空間知覚に関する課題へとやや傾向が変わりました。
ここでは子どもらしく生き生きと取り組む姿勢、友達との関わり方を見られますが、後に行なわれる個別テストでも、この体験を通して学んだことを問われます。
何となく参加しているようでは、解答するのは難しいでしょう。
日頃から身の回りのさまざまなことに興味関心を持ち、子どもらしく生き生きと取り組む姿勢を育むことが大切です。

新年長さんは入試まで約半年。
昨年の11月より新学期が始まり、ちょうど折り返し地点です。
基礎学習を終え、志望校に合わせた対策にも力を入れ始める頃です。
子どもの性格や、関心事、発達段階をふまえ、毎日「学校が楽しい」と思って通える学校選び、試験対策をしていただきたいと思います。

また来年の今頃、「入学おめでとう」の一言を言うために、スタッフ一同全力でサポートしてまいります。


花暦も梅から桜へ。そして新たな希望も花開きます。

2014年2月22日土曜日

ようこそ桐杏学園へ  ~雪の日のこと~

今回のコラムは桐杏学園 所沢校からです。

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 「おはようございます。」

かわいい声が教室にひびきました。そこには、やっとついた・‥。ホッとした表情の数組のご家族がいらっしゃいました。長靴の中はビッショリ 手はすっかり冷えています。

「わたし、おうちからたくさんあるいて駅までいって、そしたら転んでお洋服濡れたけど、お着替えして電車に乗って雪の道をあるいてきたの。」と雪道を懸命に歩いたことを話してくれました。

雪の日に来てくれた生徒たちはいつも以上に真剣です。先生も負けてはいられません。先生たちは、楽しくそして一つでも多く「わかった」を持ち帰える授業を頑張りました。家族で手をつないで歩いた雪道はきっと忘れませんね。そして雪=冬をしっかり覚えたことでしょう。

さて、その後 外遊び、雪遊びはしましたか。

ゆきの日が続き室内で過ごす時間が増えたお母様はプリント学習に力を注ぎ過ぎて厳しい言葉を発してはいませんか。
「どうして1回で出来ないの」
「これだけしかできないの」
「お兄(姉)ちゃんはできたのに‥」の禁句を。

1回で出来ないときは何度でも教えてあげましょう。お母様だからこそ何十回でも教えてあげることができるのです。完璧にできなくてもできた部分をほめてあげましょう。
「よくできたね」
「頑張り屋だね」
という一言は、できるようになりたいというお子様のやる気を育てます。そしてお母様も楽しく前向きに伴走することが出来る事でしょう。

雪遊びをしていない方は是非親子で雪だるま作りましょう。それを冷凍庫に保管しておくとよいでしょう。家庭学習時、熱い気持ちが負のエネルギーに変わったら雪だるまをなでてみるとよいかもしれませんね。

季節は間もなく春です。
春に咲く桜と秋の「サクラサク」どちらも楽しみです。

みなさんの夢を実現させるためにこれからも全力を尽くします。

   

2014年2月8日土曜日

小学校受験――体操のテストで求められる力とは?

今回のコラムは桐杏学園 あざみ野校からです。

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小学校受験にはペーパーだけでなく、体操のテストがあることをご存知でしょうか。今回は小学校入試の体操テストについてご紹介したいと思います。
入試でよく出る体操の項目はかけっこ、ケンケン、スキップ、平均台、跳び箱、縄跳び、幅跳び、模倣体操など様々ですが、高い技術が求められることはありません。跳び箱5段跳べる、二重跳びができるということで合否が決まるわけではありません。

しかし、お手本を1度見ただけで、1回の指示を聞いただけで、指示された運動を行うには、自分の体をコントロールしたり、指示を理解しながら動くことが必要になります。

例えば、お手玉で的あてをした後、お手玉をもとに戻すのか、ボールを何回つくのかなど、簡単に覚えられそうでも、一連の連続運動の中で行ってみると、曖昧になってしまうことも多くあります。

以下は、行動観察や運動項目に重点が置かれている都内有名小学校の運動テストです。

椅子に座って順番を待ち、3人ずつ指示された運動を競争しながら行う。
〇印に立ち、スタートの合図でコーンまで走る。
コーンの近くのボールを的に向かって投げる。
ボールを拾い、元の位置に片づける。
ゴム段3本のうち、2本は走って跳び越し、1本はくぐる。その後、『クマ歩き』で初めの自分の印まで戻る。



 的あて後の指示は、グループによって異なる。例えば、ゴム段1本を跳び越し、2本くぐった後ケンケンで自分の印まで戻るなど。
このような運動テストは競争をしますので、お子様は1番にゴールしようと焦ってしまうことが多いです。しかし、その中でボールを元通りに片づけるルール、ゴム段の指示、自分のスタートした印に戻るのか、椅子に戻るのかなど、たくさんの約束事をこなしながら運動しなくてはなりません。

椅子に座って順番を待つ間は、お友達の運動を見ていますから、お友達の運動が間違っていた場合、一度は自分で理解していたにも関わらず、その間違ったことをまねしてしまうことも多いかと思います。
また、初めにゼッケン番号を呼ばれ、椅子から立ち上がり〇印まで来るとき、お友達が座っている前を歩くより、後ろを通るなどのマナーにも配慮しながら行動できるとよいですね。

小学校受験の体操は練習で幼児期に身に付けるべき体力やスキルだけでなく、子どもが自分で判断し、最後まで諦めない心を育むことができます。お子様が運動を楽しみ、粘り強い気持ちがつくよう一緒に頑張りましょう。


2014年1月15日水曜日

2014年度 国立小入試を振り返って③(「お茶の水女子大学附属小学校」傾向と対策編)


今回のコラムは桐杏学園本部からです。
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お茶の水女子大附属小学校は、文京区大塚にある、男女共学の国立小学校で、略して「お茶小」と呼ばれています。同じ敷地内に、附属の幼稚園・中学校・高等学校・大学まで併設されていますが、小学校入学から最長で男子は9年後、女子は12年後の外部受験となりますし、募集も男女合わせて40名と少ないにも関わらず、2014年度入試は、2700名を越える応募がありました。

考査は、1次抽選で男女各150名になり、2次考査で男女各30名余に絞られ、3次で再び抽選。3人に2人が晴れの栄冠を手に入れました。受験生は、男女別・月齢別に3グループに分けられ、この月齢によるグループ分けは筑波大附属小学校と同様に、Aグループ=平成19年4月2日~7月生、Bグループ=8月~11月生、Cグループ=12月~平成20年4月1日生でした。
2次考査は、12月10日がAグループ、11日がBグループ、12日がCグループと昨年よりも1日多い3日間で行われました。午前(8:30~11:00)が男子、午後(12:30~15:00)が女子、考査の順番は、受付で渡された封筒中のゼッケンで判ります。

受験生の服装は、白半袖ポロシャツ、紺か黒のベスト、紺か黒の半ズボン(女子は紺か黒のキュロット)、白ソックス、白運動靴の受験生がほとんどです。保護者は1次抽選通過直後に、800字程度の作文を書きます。この内容は、子どもの考査中に行われる面接時にじっくり聞かれます。内容をメモして帰宅し、面接に備えた方が良い様です。

2次考査は例年通り、次の5点が行われました。①行動観察、②運動、③工作、④個別、⑤面接(保護者のみ)、①~③はゼッケン順で4~5人のグループが編成され行われました。
では、詳しくご紹介しましょう。

① 行動観察 月齢共通課題が1つ、月齢別の課題が1つ出ました。月齢共通課題では、好きなおもちゃをゼッケン順の4~5人のグループで選択して遊ぶ。
月齢A(以下A)の課題の例;グループのメンバーが協力して、シーソーを使って重さを調べ、「つぼのり、木の筒、お手玉、トランプ」を重い順に並べる。
月齢B(以下B)の課題の例;グループ毎に、穴が3つ開いている長方形の板、爪楊枝、輪ゴム、ゴルフボール大のボールが渡されました。先ず爪楊枝を床にさし、その爪楊枝に輪ゴムをひっかけ、長方形の板までの通り道を作ってボールを転がし穴に入れるゲームをしました。初めに試験官が模範を示し、制限時間内に2回の試行を行いました。1回目は爪楊枝や輪ゴムが足りなくなり失敗、話し合いの末2回目は修正を加えて見事成功、というグループが多かったようです。
月齢C(以下C)の課題の例;ピアノ伴奏(桃太郎の曲)に合わせて自由に踊る。Bと同様のボール転がしゲーム。みんなで遊園地をつくるという課題が出たグループもあったようです。
行動観察の要諦は、「始めてください」、「やめてください」という様な号令に従えるか、他の子ども達と協力し合って行動しているか、等が見極めの基準になっていることは言うまでもありません。


② 運動 マット・平均台・フラフープ・コーン使用 ゼッケン番号順に、床上でクマ歩き(ゆっくりで良いと指示あり)→平均台→マット上でイモ虫ゴロゴロ→床上でケンパケンパケンケンパ→コーンにタッチ→かけっこ競争で元の地点に戻り、みんが終わるまで体操座りで待つ。運動はA・B・C共通だった様です。

③ 工作 (以下の記述は子どもさんからの聞き取りの為、再現性に問題あります)
Aの課題①;画用紙・ヒモ・ワッカ(チェーリング)を使用 画用紙横長に等間隔で開いた4カ所に、ヒモを通す。一番右の穴は画用紙の上から通し、二つ目の穴は画用紙の下から穴に通す。その際、紙の上に出ているヒモにはワッカ(チェーリング)が通っていること、両端のヒモを何結びでも良いから結ぶ条件もありました。制作見本を示された様です。
Aの課題②;画用紙に描かれた、丸・長方形大・長方形小をハサミで切り取り、指示された通り、別の画用紙に糊で貼る課題も出た様です。
Cの課題;前方後円墳のような形(女子トイレのマークと説明があったそうです)、・穴の開いた三角形、穴の開いた四角形のそれぞれが描かれた3枚の紙・ヒモ・スティック糊・ハサミ・穴の開いた台紙が配られました。 3つの形をハサミで切り取り、穴の開いた三角形と四角形にはヒモを通し、台紙に固結び又はちょうちょう結びで止める。前方後円墳の様な形は切り抜き台紙に糊で貼る。制作見本はなかった様です。
Bの課題;残念ながら再現できませんでした。
この工作課題の要諦は、人の話をしっかり聞いて動けるかです。工作が別称で指示制作と言われる所以でもあります。従って出来映えの巧拙は問題にはならないと思われます。


④  個別(試験官2名による口頭試問形式で、子どもの面接テストを兼ねているようです)
 Aの課題例①;「どうやって来たのかな」「誰と来たのかな」
Aの課題例②;「みかん3個をあなたと友達の2人で食べていたら、余った1個で喧嘩になりました。あなたならどうしますか」
 Aの課題例③;台紙に、丸とひし形に成形されたヒモが貼ってあるのを見せられて、「どちらが長いと思いますか」
 Aの課題例④;「コ・ス・モ・ス(4つの音)と同じ数の言葉を考えて答えてください」
Bの課題例①;「枝に結ばれたヒモを2つ見せられて、「どちらか一方を動かして良いから、長い方を教えてください」
 Bの課題例②;公園の絵を見せられて、「あなたなら何をして遊びますか」 鬼ごっこと答えたところ、「その鬼ごっこはどうやって遊ぶのですか」と聞かれ、子どもさんは鬼ごっこのルールを説明したそうです。
 この様に、質問に答えると、その答えに対し質問を繰り返していく、俗に追いかけっこ質問は、国立小では頻繁に行われるので、日頃の対話が大切ですね。
 Bの課題例③;「お母さんの作るご飯で好きなものは何ですか」「朝ご飯、何食べて来たのかな」「朝食は誰と食べましたか」
Cの課題例①;「お名前は何ですか」「朝、起きたら何をしますか」「朝ご飯は誰と食べてきましたか」
朝顔・カブトムシ・あり・おにぎりが描かれたイラストを見せられて、「あ」から始まるものを選び○をつけてください。
Cの課題例②;傘・レインコート・本・携帯電話・お菓子の実物を見せられて、「今日、幼稚園でピクニックに行きます。天気予報では雪らしいのですが、要らない物はどれですか、返してください」 
Cの課題例③;実物をいくつか見せられて、「遠足が雪で中止になりました。先生に返す物を3つ、選んでください」
Cの課題例④;丸く結んでワッカのできたヒモと棒を見せられて、「どちらが長いですか」
Cの課題例⑤;絵を見せられて、「ここに川と橋がありますが、あなたは何をしたいですか」川で泳いで遊びたいと答えた後、「川で誰と遊びたいですか」
子ども達は、図書コーナーで個別試験の順番を待ちます。この時の様子も見られているので気を抜かないように注意したいものです。


⑤ 面接(保護者のみ 面接時間は10分程度)
待合室;子どものゼッケン順に保護者も丸椅子に座って70人ほどが待合室で待っている。列の先頭4人が2階に呼ばれ、以後1人戻ってきたら、1人が2階に上がるという形式でした。
面接会場;2枚のパーテーションで仕切られたブースに保護者1名で入り、男女1組の面接官に向かい合う面接形式です。(事前説明で父か母のどちらか一方と決められています)こういうブースがパーテーションを挟んで、並んで4カ所設定され、各ブースの外には常に3人の次面接者が縦並びで椅子に座って待機していました。


 面接の事前課題;1次抽選直後に書いた800字作文の内容に関する質問は例年通りでした。今回のテーマは「本校が公立小学校と異なる点が3つあるが、そのうちの2つを選び、その理由を書いてください」という内容でした。
 質問内容;住所/子どもの生年月日/氏名・校内で非常識だと思うこと/志望理由/入学後・気になる教科は・校内で保護舎の目に余る事とはどんな行為か/800字で書いた内容を掘り下げての質問/母親の仕事の頻度/保育園の出迎えは誰がしていたか/何時から何時まで預けていたか/最近読み聞かせた本3冊を教えてください/その中でお子さんがもっとも食いついたのはどの本だったか/前の住所から引っ越してきた理由は/お子さんを叱る時はどんな時か、叱った後、改善されているか具体的に教えてください/自分の子が、嫌なことを言われたが先生に話しても特別なことはなかったので、嫌なことを言った子どもの筆箱に落書きしたと帰ってきたら、どう対処しますか/公立小ではなく本校に通うデメリットをざっくばらんに話してください/食育に関して話してください/子育てしていて困難に思うこと
   
お茶小の応募倍率は70倍くらいになります。1次の抽選だけで9人に1人、2次考査で5人に1人、さらに3次で3人に2人と、絞りに絞られる入試は、狭き門中の狭き門と言えます。
これほどの厳しい入試にも関わらず人気が高い理由の一つには、お茶小からお茶中〈男女へ70%、お茶中からお茶高〈女〉へ80%が進学、という上級学校への進学率の高さがあると思います。小から中への割合は他の国立附小よりは低いですが、男子の多くが中学受験に挑むことを考えますと当然の数字と言えます。


つまり、お茶小は入学させた以上、学校ができるだけ長く責任を持ちたいという姿勢が進学率にも表れており、情操面でも豊かなで意志が強い子が育っているという評判にもなり、数多くの受験者を集めるのではないでしょうか。

2014年1月9日木曜日

2014年度 国立小入試を振り返って② (東京学芸大学附属 小金井小学校 編)


今回は桐杏学園 国立校のリレーコラムです。

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国立校は昨年3月に開講したばかりのホヤホヤの教室ですが、待ったなしに昨年10月の中旬から2014年度の受験が始まりました。いま生徒一人ひとりの顔を思い浮かべると、本当によく頑張ったね!という気持ちでいっぱいです。お子様、保護者の皆様と出会えたことを大変嬉しく思っております。

国立市地域の受験校の傾向としては私学の早稲田実業、桐朋学園、国立学園と国立の学芸大附属小金井を併願しながら受験される方が沢山います。
その中の学芸大附属小金井小学校は入試が11月下旬に行われ、私学受験後に受験される方、または単願で受験される方が、今年も男女ともに600名弱出願されました。

入試調査後、合格候補者による抽選を行います。今年抽選に参加した男子は98名、うち抽選を通ったのは51名、女子は93名が参加し46名が抽選に通りました。(附属の幼稚園からは男子2名、女子6名は無抽選で合格)
学芸大附属小金井の入試調査内容は毎年大きな変化はなく、ここ数年定着しております。
11月27日と28日の2日間で行われた入学調査は、1日目がペーパーテストと制作テスト、2日目が運動テストと口頭試問でした。
毎年ペーパーテストの枚数は2枚程度で問題数も少なく、問題の難易度も平易ではありますが、試験説明や指示は1回限りですし、大勢の中で緊張した状態で受けることになりますので、本来の力が発揮されない恐れがあります。やはり日頃から、幼児教室等、集団学習を提供するお教室で鍛錬されたお子様は強かったように思います。

制作はテレビによる説明を視聴した後、記憶した通りに作りますが、2014年度入試では、折り紙で馬を折り、洗濯バサミを使って立たせる課題が出ました。【写真 参照】



運動も例年通り、クマ歩きや立ち幅跳び等が出題されました。

口頭試問ではそれぞれ内容は異なりましたが、「顔を洗った後は何をしますか?」「その後は?」、「砂場で遊ぶ時何をしますか?」「その後は?」等・・・。答えると、その答えに関連した質問をしていく、いわゆる 『追いかけっこ質問』 が多かったようです。短時間で答えられなければいけませんので、慣れてないお子様には難しかったのではないでしょうか。 

2014年度の小金井小の入試を振り返ってみて、2日間の入学調査に置いて‘確実さ‘が求められると改めて実感いたしました。

私どものお教室を訪ねてこられるご両親様から、「国立は抽選があるから・・・」という言葉をよく聞きます。確かに最後は運なのかもしれませんが、まずは調査に合格しないことには・・・そのためには確かな力を身に付ける準備をしておくことが、必要なのではないでしょうか。ご家庭だけの学習では、集団の中でのお子様の姿を見逃してします。重ねて申し上げますが、お教室での経験がもっとも大きいと思っております。

発表当日、保護者の皆様が抽選後、その足でお教室に結果のご報告に来てくださいました。今でもよく覚えておりますが、くじを引き当てたお父様の誇らしげな表情、そして抱きあって喜んだお母様の喜び・・・。

頑張った皆様に大きな花丸を!!!

2014年1月1日水曜日

新年明けましておめでとうございます。

今回は桐杏学園本部からのリレーコラムです。

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本年が、皆さまにとって、しあわせな良き年でありますように、心からお祈り申しあげます。

 昨年、桐杏学園は創立40周年を迎えました。この40年、桐杏学園にも良いこと、悪いこと、本当に様々なことがございました。この40年を人に置き換えますと40歳は、言うまでもなく論語の“40にして惑わず=不惑”にあたります。孔子の生きた2500年前の平均寿命を50、現代を80として考慮して、1.6倍すると、現代の不惑は64歳位でも良いのかなと思ったりもしますが、15歳=志学、30歳=而立もまた1.6倍となるなら、親はたまったものではありませんので、不惑=40歳のままでよいのかなと思います。

 この不惑、その意味は“どんな問題が起きても心に迷いは生じなくなる”こととあります。どんなことも迷わず、スパーンと判断できる力を40歳までに蓄えなさい、という教えなのでしょう。そうありたいと思いますがなかなか難しいですね。

 ところで今年は「午年(うまどし)」です。馬にちなんだ諺は数多くあります。御存知の方も多いと思いますが、“塞翁が馬”という故事を新年ご挨拶代わりに改めてご紹介させて頂きます。これは中国の古書「准南子(えなんじ)」に出てくるお話です。

 概要は次のとおりです。

砦の近くに塞翁という老人が住んでいた。ある日、この老人の愛馬が敵陣に逃げてしまい、人々は口々にこの不幸を慰めた。数ヶ月してその逃げた馬は、立派な馬を引きつれて老人の元に帰ってくる。人々は口々にこのしあわせを喜んだ。ところが、彼の一人息子がこの馬に乗って落馬し、重傷を負った。人々はふたたびこの不幸を嘆いたが、塞翁は、幸は不幸をもたらし、不幸は幸を連れてくるので、息子の骨折も、不幸とはいえないと考えた。
やがて戦争が起こり、近隣の若者はみな招集され、全員が気の毒に戦死してしまったが、老人の息子だけは、足が不自由であったため、招集をまぬがれ、死なずにすんだ。

この故事が言わんとすることは、
「人間は、何が幸せで何が不幸かはわからない。現在は表面には不幸と見えるけれども、それは次にくる幸福の前兆なのだ」ということでしょう。

バブルが崩壊して24年。バブルが弾けたのって同じ午年だったのですね、もうそんなに経ちますか。その間、長びく不況により多くの人々が苦しみました。経済問題だけではありません。震災もありました。その度毎に、人々は絆を確かめ合い助け合ってきました。そして、どんな苦しみも何れ来る幸せの前兆であり曙光なのだと考える逞しさを身に付けたように思います。私たち一人ひとり、できる事は違いますが次の世代に相応しい子ども達をしっかりと育てていくことが、全ての大人に課せられた課題であることは確かです。桐杏学園幼児教室スタッフも、日々惑いながらも、子どもたちにできる限りのことをしていきたいと思っています。創立41年周年、桐杏学園、今年も頑張ります。宜しくお願い申し上げます。

                        2014年1月1日 桐杏学園代表