2014年3月19日水曜日

『卒園』 ~国府台女子小・日出小・昭和学院小入試を振り返って~

今回のコラムは桐杏学園 市川校からです。

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やわらかな日差しが心地よい季節になりました。
子ども達からも、卒園式や入学式についての話題を耳にすることが多くなりました。
「(卒園式で)先生がすごい泣いてて、私も涙がでちゃった。」
先生や友達との別れは寂しいですが、同時に子ども達は、新しい出会いと、これから始まる小学校生活を楽しみにもしています。
「ランドセル背負ってみたら、中に何も入れていないのに重かったよ」
「制服を着てみたら、お母さんが写真撮ってくれたの」
どの子も、心に思い描く以上の楽しい小学校生活が送れることを願っています。

そしてその「楽しく、充実した学校生活を送る」ためには、「その子に合った学校」選びをすることが必要です。
学校説明会や各種行事にはできるだけたくさん足を運んでいただきたいと思います。
また、学校行事への参加以外に、これまでの試験内容を知ることも大切です。
各学校が、学習面、態度面、性格性向でどのような子どもを求めているのかが分かります。

市川校では、昨秋も例年どおり市内3校の受験者が多数を占めました。
26年度入試は、新校舎になった国府台女子学院や、募集人数が38名少なくなった日出学園小を中心に、応募者の動向が注目されていました。
内部進学者を除く外部受験者の実質倍率は、いずれの学校も前年を上回り、国府台、昭和学院は約2倍、日出学園は約1.6倍という状況でした。

内容については、それぞれの学校が傾向の異なるテストを実施していますが、今回はその中でも個別テスト、行動観察テストが特徴的な昭和学院小学校の試験に触れてみます。

昭和学院小学校では、推薦・一般の2回の試験が実施されますが、いずれもペーパー、個別、制作、行動観察、体操、面接と例年同様の選考が行なわれました。
ペーパーは、知識・記憶力・思考力を問う問題が広い範囲からバランスよく出題されるため、偏りなくひととおりの範囲を学習しておく必要があります。
また、国語力を重視する昭和学院の特徴が顕著に表れているのが、個別試験です。
お話作り、プレートや積木を使った構成、道徳、行動観察課題に関する問いはほぼ毎年出題されています。
その他に、昨年はしりとり、等分など、通常ペーパーで扱われることの多い課題もカードやブロックの操作を伴う形式で出題されました。
このようなテストには、プリント学習だけでは対応できません。
答えが合えばよいのではなく、どのように考え、解答に導いたのか、自分の考えを自分なりの言葉で表現する習慣をつけておきましょう。
また、体験授業のような形で行なわれる行動観察では、ここ数年、科学実験に関するものが行なわれていましたが、26年度入試では、積木を使った空間知覚に関する課題へとやや傾向が変わりました。
ここでは子どもらしく生き生きと取り組む姿勢、友達との関わり方を見られますが、後に行なわれる個別テストでも、この体験を通して学んだことを問われます。
何となく参加しているようでは、解答するのは難しいでしょう。
日頃から身の回りのさまざまなことに興味関心を持ち、子どもらしく生き生きと取り組む姿勢を育むことが大切です。

新年長さんは入試まで約半年。
昨年の11月より新学期が始まり、ちょうど折り返し地点です。
基礎学習を終え、志望校に合わせた対策にも力を入れ始める頃です。
子どもの性格や、関心事、発達段階をふまえ、毎日「学校が楽しい」と思って通える学校選び、試験対策をしていただきたいと思います。

また来年の今頃、「入学おめでとう」の一言を言うために、スタッフ一同全力でサポートしてまいります。


花暦も梅から桜へ。そして新たな希望も花開きます。