2013年12月29日日曜日

2014年度 国立小入試を振り返って(筑波大附属小学校 入試内容編)


今回のリレーコラムは桐杏学園西日暮里校からです。

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ようやく今年の受験が終わりました。今年の西日暮里校の受験は、9月下旬の埼玉県から始まりましたので、約3か月間、ハラハラドキドキの連続でした。しかし、来年の4月から、笑顔で制服を着て小学校に通えるとの吉報を続々といただき、大変嬉しい年末となりました。この場をお借りして、保護者の皆様に、合格おめでとうございます、そして、最後まで桐杏学園にお通いいただきありがとうございました、と申し上げたいです。

毎年、多くの国立小志願の方が桐杏学園をご利用されます。今年、一番注目されていたのは、筑波大附属小学校の定員削減についてではないかと思います。毎年、募集定員男女各80名のところ、今年度より各64名となるため、高倍率が予想されていました。来春から1クラス32名編成となり、入学時に支払う保護者会費なども78,000円高くなると在校生に説明があったと聞いております。しかし、実際の出願数は昨年通り4,000人余りで、筑波人気は衰えず、第一次選考(抽選)は、男子44%、女子52%の通過率で、昨年より若干下回りましたが、受験者数にはあまり影響がありませんでした。しかし第二次選考(検査)では、今まで男女各130名の合格だったところ、今年は男女各100名の合格となり、グループによって差はありますが、約7~9倍の倍率となり、かなりの激戦となりました。

これまでは抽選を通過してからの追い込み学習でも間に合っていた受験生もいましたが、今年の合格者の顔ぶれを見ると、そんな生易しいことでは、太刀打ちできないのではと思わせる結果となっております。

筑波は、ここ数年変わらない入試が続いておりましたが、今年は変更点がいくつかありました。
まず、検査は1時間ほどと手紙に記載されており、実際、保護者から離れ戻ってくるまでが1時間ほどでした。正味45~50分位の試験時間になったため、短時間での処理能力が求められ,ます。そのため、制作では、紙皿、紙コップ、シールなどを使用した立体制作から画用紙等使用する平面制作に簡略化され、制限時間も短くなりました。
  

また、今まで「結ぶ」は、制作の場面でしか出題されていませんでしたが、体操時、待つための椅子に縄がかけてあり、それを結び指示されたところに置くという試験内容が加わりました。制作で結ぶことはできても縄跳びの際、縄結びができない子どもが多くいたのでは?と推測します。

このような入試内容の変更に強いのは、やはりある程度じっくり時間をかけいろいろな準備をしてきた、私立小受験経験者だったのではないでしょうか・・・。この頃になるとかなり精神的にもたくましくなってきておりますので、多少の変更には動じず対応できる力が備わっていたと思います。

家庭で問題集を購入し過去問をこなすことはできても、集団の中で自分の力を発揮するという経験は教室でないとなかなかできません。様々な経験を通し、精神的な成長がないと合格を勝ち取ることは困難なのではないでしょうか。

筑波に限らず、付け焼き刃の準備では間に合わないと小学校受験を経験された保護者の皆様はおっしゃいます。また、どの小学校でも入試傾向の変更はありえます。過去の出題例での練習だけで安心せず、幅広く多くの経験をさせ準備することをお勧めします。


【男子Bグループ制作の例】
受験生のお母様が復元してくださいました。
 

2013年12月10日火曜日

2014年 立教小入試を振り返って

今回のリレーコラムは桐杏学園朝霞台校からです。

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朝霞台校から1つお隣の駅の志木駅から歩くこと数分のところに立教新座中学高校があります。12月の今ごろに夕焼けとこれからの夜の訪れを告げるような時間に校舎近くを歩いたことがあります。キリスト教教育の学校らしく美しく厳かな雰囲気に包まれていたことを憶えています。

今回のコラムでは、同じ立教でも池袋にある立教小学校の今年度の入学試験を振り返りたいと思います。

今年度も、入試日は11月1日と2日の2日間でした。4月生まれの男子から実施されました。以前には1日目に取り組んだ課題を2日目にも引き続き問われることもありましたが、近年は1日目と2日目はそれぞれの独立した課題になっており、今年もそうでした。

面接は入試日前の10月中旬~下旬にかけて、4月生まれのお子様のご両親から始まります。当日校内で渡される面接前アンケート用紙に、ご両親のお名前・ご家族のこと・立教小へ期待されること・子育てで気をつけていること等を、記入し面接に臨みます。今年度の面接では、幼児教室はどちらに行かれていますかという質問項目があったそうです。気分を落ち着かせるため、早めに到着されることをお勧めいたします。

お子様の試験日前にご両親が先生方とお会いすることは、大変緊張します。桐杏学園でも、教室のベテランスタッフが、面接日前に、面接練習を繰り返し行って、入学したいお気持ちが、学校に上手に伝わる様アドヴァイスしたり、専門の面接担当を呼んで実戦さながらの模擬面接会を行う等、できる限りの対応をしています。

お子様への入試課題をご紹介しましょう。

◇1日目
取り扱われた絵本は「ライオンをかくすには」「おちゃのじかんにきたとら」「ごきげんならいおん」の3冊でした。絵本をスクリーンで鑑賞した後に、口頭での質問に答えます。お話しの内容を正確に、さらに碁石を置いたり指をさしたりと指示通りの答え方をする形式です。
また、お子様らしく心躍らせ絵本の世界へ旅ながらも、場面ごとに「自分だったら・・・」と思考することが求められます。そして、周りの方々の気持ちも推し量れるようになってほしいものです。絵本に親しむ際に、そのような点も意識されるとよいでしょう。



◇2日目
 知覚と数量の問題が出ました。問題例を2つ、ご紹介しておきます。
① 動物・花・果物がそれぞれ上下左右に進む約束(ルール)を聞いて、マス目の進み方を考えて答えていく問題。「どのお約束にしたら、この場所に到着することができるでしょうか」という様な質問をされたようです。一度聞いたルールーをすぐに理解して考える力が求められます。

② オセロをお金に、積木をキャラメルに見立ててお買い物をする課題。「白・黒・白とお金を持っていました。キャラメルをいくつ買うことができましたか」などの質問をされたそうです。ここでも与えられた条件で何ができるのか判断する力が求められます。お買い物など日常の場面で、千円札1枚と五百円硬貨1枚でいくつ買うことができるかしらなどと親子で一緒に考えてみるのもよいでしょう。

他にも、2日目には運動と表現の問題が出ました。かけっこや♪ドレミの歌を歌いましょう、♪さんぽの歌を聴いて自由に踊りましょうといった3つ課題に取り組みました。



今年の試験を振り返ってみましたが、ご家庭でお子様と向き合って毎日を大事に過ごしていくことが改めて入試の準備にもなることを実感いたします。桐杏学園幼児教室では、7月迄、さまざまな経験を通して思考していき、引出を増やすことができる様、学園生として学んでいきます。

立教小はノンペーパーだからペーパー練習はあまりしないという話がありますが、やはりペーパーも含めた総合的な学習で思考力を伸ばしていきたいと思います。
「立教小の入試では、ペーパーは出題されていないようですが、合格を頂いて考えたことは、ペーパーで学んでいくことも考える基礎作りに役立つので入試前までペーパーもしっかり続けていました。」これは桐杏学園から立教に合格されたお母様のご感想です。

立教小の合格へ導くためには、ぺーパー・ノンペーパーも問わず、多くの学びを通して総合的な力を身につけましょう






2013年12月5日木曜日

開智学園小の入試と新設開智学園望小について


今回のリレーコラムは桐杏学園草加校からです。


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埼玉県草加市草加駅前にある桐杏学園草加校は、そのアクセスの良さから埼玉県はもとより東京、千葉、茨城の小学校が受験可能です。嬉しいことです。そして今年も多くの子どもたちが志望校に向けて精一杯頑張り、合格のご褒美を頂きました。「小さな君たち本当によく頑張ったね!」と拍手を贈りたいです。

なかでも、さいたま市岩槻区にある「開智小学校」と さいたま市北区にある「さとえ学園小学校」の入試結果には目を見張るものがありました。開智小学校は、3次を残して25名合格。さとえ学園小学校は、3次迄で、13名合格と、皆さん良く頑張りました。そのほとんどが草加校からの結果でしたが、入試を終えても尚、小学入学準備の勉強に余念がありません。これからも、みんな頑張ろうね!

両校とも学校の良さを十分に理解して頂くための説明会を4~5回開催され、さらに学校見学会、運動会や発表会(参加型)も実施しています。「本当に我が校を納得して受験してほしい」という「思い」を強く感じます。そして、その思いをしっかり受け止めて受験されたご家庭がご縁を頂けたようです。面接テストでもそのことをしっかり訊かれていました。

さて、今回のコラムでは、開智小学校に絞って書いてみようと思います。

開智学園小学校の特色は何と言っても『4・4・4制の12年一貫教育』です。体験から学ぶプライマリー(小1~小4)、幅広く学ぶセカンダリー(小5~中2)、深く学ぶターシャリー(中3~高3)と発達段階に応じた4年ごとのステージに分けて指導します。また社会の基本的な集団に近い状態で、社会の縮図としての人間関係を学ぶことができる『異学年齢学級』、主体的に学び、学び方を学習する『パーソナルの授業』、教科ごとに最適なグループに所属し能力・個性を最大限に引き出すことができる『習熟度別学習』があります。他の学校にはない本当にユニークな特色ですね。

そして入試方法ですが、開智第一志望者と一般(併願)志望者の内容は少し違います。作業(絵画制作)、行動観察、運動は共通ですが、第一志望者には事前に面接が行われ、ペーパーAまたはペーパーB・自己発信の選択ができます。一般志望者は当日面接でペーパーAのみとなり、従ってペーパーでの高得点を望まれます。

是非とも開智小学校をとお考えの場合は、やはりその特徴であるペーパーB(情報処理、数量処理、図形感覚の問題)と自己発信(芸術・学術・スポーツの分野で特技を自己申告で行い他の試験では測れない子どもの能力を観る)での受験をお勧めします。
今年の入試内容は下記の通りでした。

ペーパーA:日常生活の中の知識、ことば・しりとり、数の概念・操作、(約15ページ)

ペーパーB:情報処理と数量処理、図形感覚(約13ページ)
どちらも問題量が多いので、指示を正確に聞き取る「良い耳」と的確に処理する「敏捷性」を要します。……と申しますと、とても大変そうですが、開智の問題はやっていくうちにゲーム感覚のように楽しくなる問題でもあるのです。入試を終えた子ども達も「なんだかタコとか魚とかがいっぱい出てきて変な問題だったけど、だんだん面白くなってたくさん解けたよ」と得意気でした。

運動は、連続運動で平均台(障害物有り)・鉄棒(タイム有り)・両足ジャンプ(ジグザグサークル)・ボール(投げ上げキャッチ)・熊歩き(手は床、足は平均台に掛けて)。それぞれ様々な指示が有り、しっかり指示を聞いていないとできないものでした。(1回練習有り)

絵画制作は「秋の風景」がテーマで折り紙の切り貼りでした。季節の花や葉、果物や野菜、行事を理解できていた受験生は嬉々として秋を存分に表現できたようです。


行動観察(集団テスト)は10人ずつのグループで、「自分たちの『秘密基地』を作ろう」でした。たくさんの段ボールや大きな積み木、色のついた板や筒状の容器を材料に、ガムテープやはさみを使って完成させたそうです。「暖炉を作ったり、椅子やテーブルを作って食事ができるようにしたり、ベッドをたくさん作ってみんなが休めるようにしたんだよ」と話してくれました。しかしながら、あるグループの男子数名が楽しさを通り過ぎておふざけになってしまい秘密基地をグシャグシャにしてしまったそうです。結果はもうお分かりですよね。今まで一生懸命やってきたことの結果がこれでは悲しいですね。行動観察では目的に向かってみんなが力を合わせて工夫して作業し完成させるプロセスと個人のかかわり方を観ています。


小学校入試は、机の上だけがお勉強の場ではありません。春夏秋冬の季節の変化を感じながら、朝起きて顔を洗って、お着替えしてご飯を食べて幼稚園へ行って…。この当たり前の生活の中で、見たり聞いたり触ったり味わったり行動したりしてみてください。色々なことが発見でき学習できると思いますよ。そして、不安なことがありましたら、どうぞ桐杏学園をお訪ね下さい。全力で応援致します。埼玉県の入試まであと10か月となりました。一緒にがんばりましょう!


最後にもう一つ、「開智望(かいちのぞみ)小学校」(仮称)の設置が県から正式認可され、茨城県守谷市とつくばみらい市の境に開校予定です。小・中・高の12年間を5-5-2に分けた完全小中高一貫教育を行います。定員は各学年120名ですが、初年度は新1年生と新2年生のみ、各96名の募集を予定しているとのことです。

つくばエクスプレスにより、アクセスがよくなり、小学校も続々とでき、選択肢が広がってきました。さあ、目指す学校目指して共に頑張りましょう!





2013年11月23日土曜日

2014年度 幼稚園入試の傾向と対策




桐杏学園南青山校からのリレーコラムです。


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街中はクリスマスのイルミネーションが華やかになり、ジングルベルの曲が聞かれる季節になりました。東京都内の幼稚園受験もほぼ落着きましたが、東京学芸大学附属幼稚園竹早園舎の考査を1219日、20日に控えているご家族の皆様には、男女15名という狭き門を突破するためにも健康には十分気を付けてお過ごしいただきたいと思います。さて、今回は難関幼稚園といわれている白百合幼稚園と雙葉幼稚園の受験を振り返りたいと思います。


白百合幼稚園では、例年通り10月中旬から親子面接とお子様の考査となる第一次選考、そして第一次選考合格者のみ受ける資格がある第二次選考が下旬までに終了し、11月初旬に合格発表が行われました。面接で予想をしていた分間スピーチがないご家庭もありました。そのご家庭も合格されていました。入園願書と同時に提出した幼児調査票に記入した内容がよくまとまっていたのでしょうか。聞いてほしいことを具体的にわかり易く、読みやすい文字で丁寧にご記入されたことが合格に結びついたのだと思われます。逆に『自由に何でもお書きください』の備考欄や家族構成欄の下にある空きスペースに記入した内容について深く聞かれ、戸惑ってしまう方もいらしたようです。


雙葉幼稚園では、日目に子どもの考査、日目に親子遊びが15分行われ、その親子遊びの間にも母親や子どもへの質問もありました。そして子どもの考査と同時に行われる父母対象の第一面接、親子人並んでの第二面接が実施され考査は終了となりました。いずれの幼稚園でもお子様の考査内容は難しいものではないようですが、遊びを通してお友達との関わり方やお子様の楽しそうな表情を見せられる事と、靴の着脱やお行儀なども重要なポイントになっていたと思います。今回は床を海や公園()のグループに分け、底面に磁石付きの生き物の絵カードをクリップで動かして遊ぶ内容でした。いろいろな遊び方を多く知っているお子様は、様々な環境にもすぐに順応することができます。試験という場面さえも楽しみ、笑顔で過ごせることが、合格へと繋がります。


また、桐杏学園南青山校では考査当日お子様の思わぬ行動や言動にご両親が戸惑わないように親子一緒の練習を行い、落ち着いて待てるまで練習を繰り返し行いました。練習の延長線上に本番があると考え、雙葉幼稚園の親子遊びの対策として、考査当日一番初めにどの遊びから始めるか決める順番を、母⇒父⇒子または、父⇒母⇒子など、両親のどちらかが決めるサイクルになるよう、10日くらい前から調整していただきました。好印象を持たれるためには、親子で会話のキャッチボールができているかどうかと、他のご家族との適度な距離を保つことも必要だと思います。また、ご両親の面接応答では、宗教教育を含め幼稚園の教育方針を理解した上で、具体的なご家庭の教育方針をまとめておくことは勿論の事、雙葉幼稚園の「奥様はどのような方ですか」「どんなご主人ですか」などの質問にも、素直な気持ちを謙虚な言葉で伝える話し方も練習しておきましょう。


来年の秋に受験をお考えのご家族の皆様を、全力で応援させていただき、少しでもお役に立てることが私どもの喜びです。







2013年11月19日火曜日

新設の江戸川学園取手小と 千葉県内私立小学校の受験状況について



桐杏学園松戸校からのリレーコラムです。


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私立の小学校・幼稚園入試は幕を下ろしつつありますが、国立大附属小を始めこれから本番という方も少なからずいらっしゃいます。ベストコンディションで入試を終えられますようお祈り申し上げます。


さて、本年度の千葉県私立小学校の出願状況は、日出学園小学校が、2014年度募集より定員を140名から102名に変更しましたが、逆に受験者数は2倍以上になり、かなりの競争率になりました。改築された国府台女子学院小学部が受験者数を大幅に増やし、昭和学院小学校も増やしました。千葉日本大学第一小学校、聖徳大学附属小学校は例年どおりだったようです。全体的には、沈静化していた小学校入試の需要が増した一年だったと言えます。


 本年度、大きく変わったことは、来年4月開校の江戸川学園小学校が千葉・茨城地区の選択肢に加わったことです。茨城県取手市に県下初の小・中・高12か年一貫校として新設され、第1回目入試が10月13日、第2回目入試が11月17日に行われました。


第1回目入試は、定員50名に対し、123名の受験者で、78名の合格者を出しました。第2回目は、定員30名に対し、43名の受験者がありました。もう1回、12月15日に3回目が用意されています。


 第1回の考査内容は、プリント・行動観察・親子面接でした。プリントは基本的な問題が多く、確実にポイントを取る事が求められました。 

行動観察は「静」と「動」の2種類の内容で行われ、限られた短い時間で、指示を理解し、正確に作業を行うことが求められました。面接は、親子で同じ割合で1人15分間行われました。


第2回の考査内容は、第1回同様、プリント・行動観察の様子に変更はありませんでしたが、親子面接は大きく変わり、中には保護者の方には1、2問聞かれただけで15分の大半はお子様への質問にが中心というケースもあったようです。

来年は、今年の入試を踏まえてガラッと形式や難度を変えてくる可能性があります。しっかりとした準備が必要な学校の一つになると考えられます。



 新設になる小学校は、暁星国際小学校、開智小学校の開設が予定されております。今後、ますます地域の私立小学校への関心が高まっていくものと思われます。






2013年9月26日木曜日

真っ白な玉に磨きを


桐杏学園本部スタッフからのリレーコラムです。

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2歳のNちゃんは3つ上のお姉ちゃんと2人姉妹です。

ある時、お姉ちゃんを指さして「たべるつき!」と言いました。
「たべるつき?お姉ちゃん、食べ過ぎなの?」

Nちゃんは思いっきり首を横に振りました。
お姉ちゃんを指さし「たべるつき!たべるつき!」と一生懸命訴えています。

暫くしてわかりました。「たべるつき=しゃべり過ぎ」
お姉ちゃんはしゃべり過ぎ、ということを訴えていたのです。
言いたいことがわかってもらえてとても嬉しそうです。

「Nちゃん、お姉ちゃんみたいに沢山しゃべりたいの?」
「うん。」
「Nちゃんも、もっと話せるようになるからね!大丈夫だよ。」「うん!」

伝えたいことも、泣くことでしか伝えられない赤ちゃん。
赤ちゃんが少し大きくなって、自分より言葉を話せるお姉ちゃんを羨ましく、悔しくなる気持ち。
話したいことを伝えられないもどかしさ。


その数ヶ月後、Nちゃんがお風呂から出てきた時、いつもの通りにお母さんは、体を拭いてあげながら、「Nちゃん、体がきれいになったね。」と話しかけると、

Nちゃんは「こころもきれい!」とにっこり言いました。
「Nちゃん、素敵なこと言うのね。」
本当に驚きました。

2歳の幼児の口から「こころもきれい。」というフレーズが出てくるなんて。
Nちゃんは、言葉の数を増やしただけではなく、心も成長したのでしょう。
幼いながらも、伝えたい気持ちが言葉をどんどん吸収していったのでしょう。

言葉を知ること、知識を得ることは、本能的な欲求です。
それは真っ白な玉のように、与えられるのを待っています。人は言葉を使いながら行動する生きものなのですから。

 人は言葉を知るだけでは、正しい行動はできません。正しい行動するには、それなりの訓練が必要になります。

 桐杏学園では、年少から年中までの間に、勉強以外にも、集団の中での挨拶、礼儀、知識、絵の描き方(クレヨンや鉛筆の正しい持ち方)、各種運動(縄跳び・スキップ・ボール・走り方・鉄棒・跳び箱・マット運動等)を楽しくできる環境を用意しています。

真っ白な玉に、磨きをかけていきませんか? 




2013年9月5日木曜日

小学校受験も直前期 ~みなさまが良いスタートを切れますように~


桐杏学園本部スタッフからのリレーコラムです。

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4才のSちゃんは、お母さんに聞きました。

「ねえママ、どろぼうってひげははえてるの?」 
「ひげがはえてる人もいるし、はえてない人もいるかもしれないよ。」
「どろぼうって、足は何本あるの?手は?」

どろぼうのイメージは、ひげを蓄えて、手足が沢山あるようです。

「足は2本、手も2本。普通の人間よ。」

少し安心した様子のSちゃんは言いました。

「何を取って行っちゃうの?」
「お金や、物。もしかしたら、おもちゃやお菓子も取っていってしまうかもしれないよ。」
「やだ~!」

危機感を持ったSちゃん。

「戸締まりをちゃんとすれば大丈夫だから、気をつけようね。」
「うん!」

子供はそんな豊かなイメージを持ちながら、色々なことを知りたがっています。
また、固定観念がないので、自由な発想を持っています。
そこに「子供の可能性」が詰まっていると思います。

「子供の可能性」を試す小学校受験。今、その直前期に入りました。
何をしたら良いのか、不安や焦りなど感じている方もいらっしゃると思います。

小学校受験ですべてが決まるわけではありません。
小学校受験は最初の関門。そして、小学校入学からまた新たなスタートを切ります。
不安な時は長いスパンで捉えて下さい。

附属小学校に入っても勉強を続けなければ進学が難しくなります。
少なくとも大学入学までは、学力向上のための努力を続ける必要があります。
そして大学に入学したら、本人が自分のために道を見つけられるように。

桐杏学園では、小学校受験が終わったみなさまに、小学生専科(小学校入学準備コース)を用意しております。

「教育」という長い線路を、たゆまぬ努力を続けられるように、そして夢を叶えられますように。
小学校専科はライフスタイルやお子様の進度にジャストフィットさせるための個別指導となっております。


小学校受験、不安になったら桐杏学園のスタッフに頼って下さい。
いつでもご相談下さい。心から応援しております。

2013年8月28日水曜日

カブトムシの成長記録!

桐杏学園本部スタッフからのリレーコラムです。



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今回は、我が家で飼っているカブトムシをご紹介したいと思います。

※写真をアップしますので、虫が苦手な方は、お気をつけください。




カブトムシの成長は、小学校入試でも、よく出題されますね。
とはいえ、自分で飼い、育てるのは、なかなか勇気のいることです。

かくいう私も、かつては、カブトムシとゴキブリの区別もつかないほど、虫は大の苦手。
まさか、自分の家で、虫を飼うことになるとは、夢にも思いませんでした。

男児を産むまでは…。


ですが、飼ってみると、愛着がわいて、いつしか生命の神秘に魅せられてしまうようになりました。

ぜひ、コラムを愛読してくださる皆様と、カブトムシの成長の喜びをわかち合いたいと思い、この場をお借りして、紹介させていただきたいと思います。



8月上旬から中旬にかけて、カブトムシのメスは、しばらく地中深くにもぐって、たくさんの卵を産みます。
何日かして、卵を産み終えると、地上に上がってきて、間もなく死んでしまいます。

なぜか、必ず地上に上がってきてから死にます。

勝手な推測ですが、地中で死ぬと、外敵に気づかれ、卵が狙われてしまうからでしょうか?



メスが卵を産むために作った部屋を丁寧に掘ると、3~4ミリほどの卵が出てきます。

卵を見つけてから、10日ほどで、卵がかえって、幼虫になりました。
幼虫は、小さな体で、一生懸命寝返りをうって、土の中に潜っていきます。





プリンのスプーンと比較して

右側が、卵、左側が、卵からかえったばかりの幼虫です。


カブトムシの幼虫は、腐葉土を食べて育ちますので、基本的に手間いらずです。

養分の高い土の中に入れておけば、すくすくと大きくなっていきます。





上から

生まれたばかり

生後1週間位

生後2週間位  です。









最初は、けなげでかわいいのですが、あっという間に大きくなってしまうので、かなりびっくりします。






メスが命がけで産んだ卵。

大事に育てたいと思います。



2013年8月22日木曜日

~小学校受験 面接練習で気をつけたいこと~


今回は、桐杏学園本部からのリレーコラムです。

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お盆が明けると小学校・幼稚園の受験では、いよいよ本番ムード。ペーパー練習や制作系の練習に加え面接練習にも力が入ります。

桐杏学園のホームページでも面接の特集をしていますが、試験当日のことを考えると不安が募るばかりという方も多いようです。

どのご家庭でも各校の教育方針や校風に合わせた志望理由をご熱心にまとめられています。親子面接こそが、お父様とお母様にとっての張り切りどころです。しかし、忘れてはいけないのが、主役はあくまでもお子さんだということです。


「好きな昔話は何ですか?」
「ももたろう」
「桃太郎のどんなところが好きですか?」
「・・・(無言)・・・」

ここで詰まっても親はじっと我慢、と判っていても辛いものです。
「はい、いぬや さるや きじと きょうりょくして おにを やっつけるところです。」などと初めからスラスラと返答できるお子さんはいません。しかし、面接では単語だけで終わる答えは許されません。練習では単語からどんどん派生させた応答を繰り返します。


「好きな食べ物はなんですか?」
「ぶどうです。たねのない ぶどうが すきです。」
「嫌いな食べ物はなんですか?」
「・・・(無言)・・・」

同様に、お母様に褒められたことにはスラスラ答えられても、叱られたことには沈黙してしまうお子さんも多いようです。お母様の顔色を窺うお子さんもいます。
面接ではとびきりのよい子でなければいけないと感じてプレッシャーがかかっているのです。「○○さんは本当によい子です。だからピーマンが嫌いなら堂々と嫌いと答えていいのよ」と教えてあげると、明るい笑顔で自信を持った答えが返ってくるようになります。


子供だけ、親子別に面接という形式の学校もある中で、敢えて親子面接をする意味を考えておくことも面接成功の秘訣です。日頃の親子関係を知りたいというのが主な理由です。
付け焼き刃の対策は通用しませんと受験を終えたお母様方はおっしゃいます。長男の時は準備も念入りに答え方を直前まで暗記していたのに当日緊張して…。そんな苦い経験から次男の時は、お行儀も受け答えも自然な流れで出来るように早めに準備を始めという方もいらっしゃいました。当日は自然体で臨め、結果も無事合格。念入りな準備は実を結ぶことを実感したそうです。

お子さんが『自然体』で面接を迎えられますよう念入りな準備、頑張りましょう。尚、桐杏学園のホームページでは『面接の受け方と注意』で面接のポイントを特集していきます。ご一覧ください。



『面接の受け方と注意』について詳しくお知りになりたい方はこちらもご覧ください。











小学校面接のビデオ(DVD)好評発売中
桐杏学園HPからも購入できます































2013年8月1日木曜日

~合格に向かって~ この夏にしておきたいこと

今回は、朝霞台校からのリレーコラムです。

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暑い日が続いています。教室への送迎にいらっしゃるお父様、お母様のお姿に合格への思いに応えていく責任をより強く感じる日々です。

テストの結果から焦りが生じやすいのも、 例年この時期です。  ご自身のテストなら・・・。

でも、小学校・幼稚園の試験会場で実力を発揮していくのは、お子さまです。
そのお子さまの気持ちに寄り添って準備していくことは、合格への道のりとしてもお子様の成長にとっても、とても大事なことと思います。

保護者の皆様から多く寄せられるご質問にお答えしておきます。


お話をどうしたらよく聞くことができるようになるのかしら・・・

お話の記憶の課題、そして口頭試問・・・。
うちの子はお話しをきちんと理解できているのだろうか?
心配になりますね。

ここでお子さまの気持ちになって考えるために、お父様、お母様が問題にチャレンジしてみるのもよいでしょう。ご自身で取り組んでみられると、お子さまの頑張りを実感できるものです。お話の中のどんな部分に戸惑うのか、メモをとらずに記憶することの難しさがわかってくることがあります。
「おかあさんも迷ったわ。よく聞いていたわね。」と1つでも出来ていたところを褒めてあげると、もっと聞いてみようと意欲が高まります。


面接では自分の考えをしっかり言えるのかしら・・・

お家ではいろいろ話してくれているのに、初めての人の前では口を閉ざしてしまう。ご家族の方々との会話のように安心して話ができるといいのですが。
人前で話し慣れているお子さまはめったにいません。大人でも緊張してしまうものです。
せめて第一声の元気な挨拶が出来るようになれば、続く言葉も出やすくなるものです。幼児教室の入口での大きな声で挨拶をするのも練習につながっています。
ご家庭でもしっかりと挨拶をさせることが訓練になります。

多くの小学校では、優しく問いかけて、子供たちの可能性を引き出すような面接が行われています。強いプレッシャーの中での面接というのはあまりないようです。
とはいっても、「なぜですか」「どうしてですか」と続けて質問をされると詰まってしまうことが多いものです。これも子供の気持ちに添って考えてみましょう。
例えば、オムライスが好きな理由を問われても即答できるでしょうか。大人でも普段から考えていないと答えられないものですね。
日常の生活の中でも「なぜかしら」「どうしてなの」とお子さまに問いかけて、考える習慣をつけておくとよいでしょう。「おかあさまがこころをこめてつくってくれるからです」といった優等生の答えでなくてもいいのです。「ケチャップがいっぱいかかっているからです」でもいいのです。お子さまの考えを型にはめようとすればするほど子供たちは口を閉ざしてしまうものです。


第一志望校に合格されたお母様より「面接で(お子様が)ひとり前にいて小学校の先生方と一所懸命話している姿を見て、こんなにも成長したんだと胸がいっぱいになりました。」と伺ったことがあります。

    
これから、夏期講習、面接テスト、直前講習とお子様が授業を受講していくことがたくさんの経験となって豊かに成長される時間が続きます。教室にお通いくださることが、みなさまの喜びになられますよう、ご一緒していきたいと思います。




















2013年7月24日水曜日

桐杏学園 受験絵画 ~絵画・制作が苦手なお子様の話~

今回は、桐杏学園本部からのリレーコラムです。
受験絵画を受講している、ある年中さんのお話をご紹介します。

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タイチくん(仮称)は、絵画制作がとにかく苦手。


幼稚園で、「ここに好きな動物の絵を描きましょう」と言われても、「できない~(泣)」と泣き出してしまい、まったく手をつけられないことも、しばしば。

「好きに描いて良いんだよ」と言われれば言われるほど、クレヨンを見つめたまま、茫然とし、しばらくすると、しくしく泣き出すか、激しく癇癪を起していたそうです。

ある日、お母様が幼稚園に行くと、タイチくんが描いた「カタツムリの絵」が飾ってありました。
感激したお母様は、「タイちゃん、上手に描けたね!」と声をかけると、タイチくんは、ケロッとして、言いました。「あ、それ、ハヤトくんが描いてくれたの。ぼく、できないから。」



その言葉を聞いたお母様は、桐杏学園の受験絵画を体験させてみることを決めました。




授業中、泣きっぱなしで、何もやらないのではないか、いつものように、手つかずで終わってしまうのではないか…。
そんなお母様の心配をよそに、先生の指示どおりに、作品を仕上げていきました。


苦手意識から、遠慮がちに画用紙を使ってしまうため、
時折、「タイチくん、もっと大きく描いてください」と言われていましたが、最後まで、泣くことなくやり遂げることができて、作品にもとても満足したタイチくんは、得意げに帰って行きました。




受験絵画の授業は、小学校受験で必要な、指示行動の練習も兼ねているため、紙を切る場所、折るところ、使うクレヨンの色など、細かく先生が指示を出していきます。

「子どもの創造性にまかせて、自由な発想で…」というのは、それができる子にとっては、何でもないことですが、タイチくんのように、まったくできない子にとっては、自由は苦痛でしかありません。

どうすれば、できるようになるのか、丁寧に少しずつ訓練をして自信をつけていく必要があります。



それでもやはり、「指示画」に抵抗を示される保護者の方もいらっしゃいます。比較的子供の頃から絵が得意だった方に多いようです。

そんなときは、こんな例え話をします。

「さあ、みなさんこれから音楽をかけますので、ダンスをしてください」
と、言われたとしましょう。

 自由に音楽に身をまかせて、踊りだす人
 上手な人の真似をして踊る人
 手取り足取り、教えてもらいながら踊る人…

大人でも、色々な人がいますよね。


子どもにとっての絵も同じです。
色々な性格の子がいます。



有名な画家も、はじめは模写をして学んでいきました。
指示画や指示制作を練習したからといって、個性がつぶされてしまうわけでは、ありません。



基礎を学び、自信を持たせる。

それが、桐杏学園の受験絵画の授業です。



                 
               
     


『初めての絵画制作』
耳を広げた象さんを切り抜いて貼りました。









2013年7月13日土曜日

模擬テストに慣れること  ~それが合格への一番の近道です~

今回は、2013年6月に開校した、南青山校からのリレーコラムです。



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結果を冷静に受け止めてと頭では判っていても、模擬テストの結果には一喜一憂してしまうものです。

受験を控えているご家庭では、今まで準備をしてきたことをテストの結果をふまえて、整理することが重要です。

プリント課題の得手不得手を見極めて、すぐに対策を立てましょう。

折り紙や蝶結びなどの手作業は、テストの時にできたとしても、安心せず、より速く丁寧にと練習を続けましょう。


先日、あるお父様から、お子様が得点に繋げられなかった問題を復習するためのご相談がありました。

お子様の頑張りをしっかりと認め、テストを受けることによって見つけられたわが子の弱い部分を、どのような方法で克服させてあげようか、真剣に考える姿に、感動すると共に、家庭学習のナビゲーターとして、頼もしく思いました。



テストの点数や順位は、保護者様に結果をお知らせするものです。

お子様が「もうテストには行きたくない。だって怒られるから…」と、学ぶことが嫌いにならないよう、心から願います。

どんな結果にも褒めどころはあるものです。

見つからなければ、どうぞ桐杏学園の教師に、ご相談ください。



私は、模擬テストを受けに行く子供たち一人一人に、「南青山校の代表です。頑張って」と応援しながら送り出しています。

先日も激励して見送ったところ、ちょっと得意そうに「はい、がんばります」と応える子ども達。

模擬テストを受ける度に、成長ぶりを見せてくれます。



入試本番には、適度の緊張とテスト形式に慣れることが、自信につながります。

入試本番で十分に力が発揮できるように模擬テストをうまく利用しながら目標校合格に向けて、着実に歩んでいきましょう!





桐杏学園南青山校









2013年6月17日月曜日

お子様の良いところを一緒に見つけて、のばしていきましょう

今回の桐杏学園リレーコラムは、、2013年6月に開講した桐杏学園三鷹校からです。



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「うちの子、全然落ち着きがなくて…」

「何度、同じことを言っても、きかなくて…」

お母様方から、そんなご相談をうけることが、よくあります。


日頃、子どもの悪いところばかりに、つい目がいってしまいがちですよね。

ほんの少し、視線の先を変えてみると良いところが、たくさん見えてきませんか。


先日、こんな話を聞きました。

ある小学校の保護者会で「お子さんの良いところを五つ挙げてください」

と、お母様方に問いかけたところ、

始めの、一つ、二つ・・・までは、すらすらと言えますが、

五つ全て挙げられる保護者の方は、意外に少なかったそうです。


お子様の良いところをたくさん見つけるということは、思っている以上に難しいことなのかもしれませんね。

ぜひ、お子様の良いところをたくさん見つけて、たくさん褒めてあげてください。


褒め方にも、少しだけコツがあります。


ついつい「よくできたね」という言葉だけで済ませてしまいがちですが、「どうしてよくできたのか」を伝えてみてください。

よくできた過程には、“努力”があるはずです。

努力をした結果が、“よくできた”わけですから、その過程をしっかりと認めて褒めてあげることが、子どもの成長に繋がってきます。


「努力」を認められて育った子は、自分に自信を持つことができ、何事にも積極的に挑戦できる意欲がある子に育ちます。




三鷹校は、6月に、新規開校した新しい校舎です。

「褒めて育てる」シャワーで、きらきらと輝く「花」をたくさん咲かせていきたいと思っています。










2013年5月25日土曜日

先日、ある私立小学校の新1年生の授業を見せていただきました。

今回は、桐杏学園所沢校からのリレーコラムです。


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先日、ある私立小学校の新1年生の授業を見せていただきました。

「桐杏学園に通っていたお友だちは、ちゃんと頑張っているかな?」

私も保護者の皆様と同じ心境でドキドキです。

教室を見回すと……


見つけました!


目が合うと、にっこり笑顔の子、はにかんだ表情の子。

授業中ですからお話しは出来ませんが、目で挨拶をしてくれました。

少し大きめの制服に身を包んだ1年生は、どの子も先生のお話に一生懸命に耳をかたむけています。

その姿は、りりしく、そして、愛らしく、立派な1年生です。


教室に戻り、子どもたちに「しょうがっこうにいってきました」と報告すると、

「しょうがっこうって、どんなところ?」

「しょうがっこうでは、なにをするの?」

など疑問質問点…。


子どもたちは、疑問解決はよそに、“しょうがっこう”で、やりたいことの話になり、すっかり1年生気分。

(広い運動場で)かけっこをしたい、

けいさんをしたい、

むずかしいじっけんをしたい


等、いろいろですが、子どもたちには目標が持てたようです。


ゴールデンウィーク後の年長は、公開模擬テスト、そっくりテスト、面接模擬テスト、夏期講習と、本格的に頑張る時期になります。

幼児の学習には、近道はありませんから、家庭学習では、じっくり、根気よく取り組んでいきましょう。

でも、お母様が熱くなりすぎて、優しいママから怖いママになりすぎないように。

そして、頑張りが続かないときは、お教室の先生を頼ってください。

  ……秘薬をお教えします。


楽しい、解らないからつまらない、むずかしい、出来なかった事が出来た等、

色々な経験を積めるお教室で、今日も笑顔いっぱいの親子にお会いできることを楽しみにお待ちしています。







2013年5月11日土曜日

今年も、体力テストの季節になりました。

今回のリレーコラムは、桐杏学園市川校からです。


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桐杏学園では、毎年この時期に、年中児と年長児を対象に、体力テストを行っています。



体力テストと聞いて「うちの子は運動が苦手だから…」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、実は、運動の得意不得意と記録の良し悪しは、必ずしも一致するものではありません。


というのも、体力テストで取り組む課題には、子どもの性格や精神力が大きく影響するからです。


例えば、敏捷性を見る積み木の連続跳びでは、すばやい動きとともに、最後まで積み木を蹴らずに跳ぶ“確実性”が求められます。


筋持久力を見るケンケンでは、脚力だけではなく、マットに触れないよう注意を払ったり、諦めずに粘り強く取り組む“忍耐力”も求められます。


この日の課題は、なわとびとケンケン。


なわとびが得意な子ども達は、新記録を出そうと競って記録を更新し合います。

1、2ヶ月前には、1回ずつしか跳べなかった子どもたちも、自己ベストを目指して10回、20回…と軽やかに回数を重ねていきます。

ケンケンでは、1回目の測定を終え「足が痛い~」と言いながらも、ほとんどの子どもがフラフラの脚で2回目に見事に記録を更新していきます。

良い記録が出ることは嬉しいことです。

何よりも、子どもたち自身が成長実感を得やすく、自信につながります。


そして、その結果を導いたのは子どもたちの心の変化です。


少し前までは、口癖のように、すぐに「疲れた~」を連発していた子、

「できないからやりたくない」と、促してもなかなか練習しようとしなかった子、

友だちとの勝ち負けにこだわり、はじめから挑戦しようとしなかった子…。


友だちへの応援が時に度を超えてしまうことがありますが、そのことに気づき、

「心の声で応援してあげるといいんだよ」

と周囲に声をかけてくれる子も出てきました。


運動は、子どもの体と心の両面を大きく発達させると言いますが、

春期講習、そして、年長への進級を経て、子どもたちの心の成長を確かに感じます。


入試まで約半年、子どもたちの小さな変化を見落とすことなく、

喜びを感じながら、ご家族と共に歩んでまいりたいと思います。





2013年4月16日火曜日

小学校 ご入学おめでとうございます

今回は、桐杏学園あざみ野校からのリレーコラムです。


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4月に入り、ピカピカの制服姿を良く見かけるようになりました。

ちょっぴり大きめの制服に大きなランドセル姿は、なんとも微笑ましい光景です。

毎年、この頃になると、秋に卒業していった子どもたちから、嬉しい知らせが届きます。

今年も何人もの教え子からの入学式の写真が送られてきました。

また、「せんせい、あそびにきたよ」と言って、直接見せにきてくれる子どももいます。

どの姿を見ても一人一人教室に通っていた頃の事を思い出してしまいます。


なかなかお母様から離れられなかった子、

みんなの前でなかなか自分の名前が言えなかった子、

きちんと座れずいつも物を落としてばかりいた子、

問題がわからないと言って泣き出してしまった子・・・。


今はすべて懐かしい思い出です。


この仕事をしていると、いつも子どもたちからたくさんのパワーをもらいます。

そして、日々成長していく姿を見ることが出来ます。

幼児教室の教師の特権でしょうか。


今日もまた、「こんにちは~」と、元気に教室に入って来てくれる子どもたちから元気をもらいながら、ここあざみ野教室で頑張っています。





新一年生の皆様、ご入学おめでとうございます。



















2013年4月11日木曜日

子育てを頑張っているお母様へ

今回は、2013年3月に開校した、桐杏学園国立校からのリレーコラムです。


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昔、ヨーロッパのある国では、傍らにバイオリンとコインを置き、生まれたばかりの赤ちゃんが最初に触った方の道を選ばせた、というお話しがあります。

バイオリン=芸術の道か、コイン=商売(学問)の道か。

昔は、将来の選択肢が限られていました。




今回のコラムでは、バイオリンの話をしてみたいと思います。

バイオリンは、とてもシンプルな楽器ですが、演奏会には欠かせない楽器の一つです。

大人サイズで、重さは500グラム前後、弓の重さは50グラム前後。

中は空洞で、木材を樹脂で接着しているだけですが、中に「魂柱(こんちゅう)」という柱が表板と裏板を支えています。

そして、弦はたった4本。弓の毛は馬の尻尾。


そんなシンプルな構造なのに、多彩な音色と複雑なメロディーを奏でられるのはなぜでしょうか?

調弦をしなければいけないし、音を出すのが大変です。

さらに、バイオリンから澄んだ音色を出し、バイオリンを弾きこなすのはとても難しいです。



バイオリンも色々ですが、今お話ししたのは、新しいバイオリン。

オールドバイオリンはどうでしょうか。

オールドバイオリンの代表格はストラディバリウス。

皆様も、ご存知でしょう。

300年近く前のストラディバリウスは、現在600挺ほどあると言われています。

作者のストラディバリは、90歳代まで長生きし、晩年まで製作していました。

ストラディバリ父子3人で、沢山作りましたが、保存状態の良いもの、黄金期に作られたものは、希少価値があり、高値がついています。



ストラディバリウスとは、どんな楽器なんでしょうか。

弾く人を選ぶ楽器。荒馬のような楽器で、名人でもなかなか音が出せない楽器、と言われます。

音が出るようになるまで、少なくとも半年から1年はかかるそうです。

その素晴らしい音色の謎はニスにあるのか、構造以外の何があるのか、謎に包まれており、『ストラディバリウスの謎』と言われています。





その謎に包まれた荒馬相手も大変ですが、お子様相手の子育ても大変です。

無意識と本能が大半を占める乳幼児期は、そんなシンプル楽器バイオリンと似ています。

正しい音程を追求し、練習を重ねないと澄んだ音色は出ません。

子どもは、手をかけなくても大人にはなれますが、立派になるかどうか保証はありません。

子育ても『魂柱』をしっかりさせて、調弦して、やるべき事を継続させることが大事だと思います。



また、バイオリンの上達には基礎練習が大切であるように、お子様のすべての上達には、基礎が大切です。

超絶技巧を誇る天才バイオリニストも基礎練習を欠かしません。

ご家庭での子育てで難しいのは、さじ加減だと思います。

厳しくし過ぎたり、甘やかしてしまったり加減が難しい。





私たち、幼児教室教員は、目標校合格という目標に向けて、優しく厳しく、引いたり押したり導かせて頂いています。








2013年3月26日火曜日

これから小学校受験に臨まれる方々へ ~卒園生のご父母からのメッセージ~

今回は、桐杏学園朝霞台校からのリレーコラムです。


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志望校に合格されたご父母の皆様とお話させていただきました。


その中からこれから入試を迎える皆様にとって、ちょっとしたヒントになりそうなお言葉をいくつかご紹介させていただきます。


◆「毎朝、幼稚園に行く前の30分を学習時間に充てました。制限時間があると集中力も高まります。」

…お忙しい登園前の貴重な時間を学習に充てることは大変だったと思います。

焦る気持ちを抑え、冷静にお子様と向き合うお母様、なかなかできることではありません。



◆「幼稚園で、その日にあった出来事を子どもに話させました。」

…お母様、お父様が共感しながら聞いてくださることは、お子様にとって嬉しいことです。

さらに、表現力を育てていくことにもなり、とても良いことです。



◆「子どもと散歩をするときには、何か小さな発見を共有し、一緒にどうしてかなぁと、考えることを楽しみました。」

…子ども目線で見渡してみると、見慣れた景色のなかにも『不思議』がいっぱいあります。

それを教えるのではなく、共有できるお父様、お母様、素敵ですね。



◆「お手伝いをする子どもの様子を家族で見守ってきました。家族の助けになっていることが、とても嬉しいようでした。」

…人の役にたつ喜びは、お子様を大きく成長させるきっかけにもなります。そして、ご家族の方々から誉められることは、いろいろなことに挑戦していくときの意欲にもつながります。



◆「空き箱を使って、『紐結び』や『お箸運び』さらに『カード遊び』などで、楽しみました。

…さぁ、お勉強と構えなくても、遊びの中からも学習が始まります。今日は、何をするのかな?とワクワクする気持ちで身につけたことは定着度も高いものです。



◆「自転車に乗っているときも、周囲を気にしながら、面接の練習をしてみました。『風が吹いていて聞こえなかったから、もう一度言ってみて』と元気な声で答えさせる練習になりました。」

…安全と人目に注意しながらの特訓ですね。お母様とのこの練習が楽しかったのでしょうか。私にも、その様子をお話ししてくれました。



◆「小学校入試を経験しなければ、これほど子どものこと、父親として、母親として、家族の教育方針…と夫婦で話し合うこともなかったと思います。良い経験になりました。」

…お父様、お母様のお気持ちに寄り添い、お子様の個性を大事にして、ご希望をかなえることができますように、努めていきたいと思います。






2013年3月20日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~西日暮里校編~

ラストは、西日暮里校からです。


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『毎年、希望者が多い筑波小について』



毎年、西日暮里校には『国立』小受験志望の方が、多く足を運ばれます。

国立3校(筑波・お茶の水・学大竹早)にお住まいが近いので、『小学校受験をする』ことが自然な雰囲気なのでしょう。

H25年度入試は、3校とも考査内容に大きな変化は見られませんでした。

毎年4000名近い出願者が殺到する筑波大付属小を例に、小学校入試をみていきましょう。


この学校では、月齢別に、A(4~7月生)・B(8~11月生)・C(12~3月生)グループにわかれて考査を行います。

特に、Aグループは、入念な準備をしていないと厳しいといえます。

『ペーパー』は、満点を取るくらいの気持ちで臨み、その他の項目も、何でもそつなくこなしていけるまでの訓練が必要です。

Bグループは、Aグループほどではないとはいえ、同程度の難易度までの課題を経験しておくと安心できます。

Cグループは、月齢考慮ゆえ、3グループの中で、一番難易度が低いという点では有利ですが、最後まであきらめず、粘り強く取り組む精神力は育てておきたいものです。

筑波の考査内容は、例年通りの『ペーパー』、『口頭試問』、『制作』、『体操』、『行動観察』でした。

『ペーパー』は、2枚。話の記憶(全グループ)と重ね図形、オセロ、対称図などと、グループによって異なります。

重ね図形、対称図などは、過去問と類似していることがあります。しかし、指示を正確に聞き取り、その通りに行えるかが、鍵となります。

問題を見た途端「あっ、これ、知ってる。やったことある」と思い、瞬時に答えを考え始めてしまい、問題の指示が、耳に入らなくなるお子様もいらっしゃいます。

自分が思ったとおりの指示であればいいのですが、そうでなかったときを想像すると、恐ろしくなります。

なによりも落ち着いて話を聞く態度が求められるのです。

また、制限時間が短く、素早い判断力も要求されます。


『口頭試問』は、名前、好きな食べ物、誰と来たか、など一般的な質問なので、あらかじめ準備をしておけば大丈夫です。

先に行われる私立小受験を経験しているお子様であれば、難なく答えられる内容です。


『制作』は、グループにより、難易度の差がありますが、紙をちぎる、紐を結ぶ、クーピーで塗る、シールで留める、のりで貼るなどの要素は共通です。

いきなり入試問題をやってみるのではなく、それぞれの要素が含まれる活動を日常生活で体験しておくことをおすすめします。

H25年度の『体操』は、全グループとも、マットで前転した後に、‘クマ歩き’。

前年度は、‘クマ歩き’のみでした。

しかし、過去にも前転と‘クマ歩き’が出題されたこともあり、対策講座である『筑波特講』など、幼児教室の講座を受講していれば、お馴染みの体操なので、慌てず対応できたはずです。


『行動観察』は、スポンジ積み木を高く積む競争、スポンジ積み木で船やお城を作るなどの出題で、昨年も行われており、予想通りでした。

お友だちとの関わりをみる『行動観察』のテストは、学級運営をしていくうえで、非常に重要です。

いくら、ペーパー処理能力があっても、この場面で人に迷惑をかける行動や、場を乱す言動がみられると、合格は厳しくなります。



このように、子どもの総合力を見られるため、過去問をやれば対応できるかと思いきや、やはり付け焼刃の学習では、なかなか合格は勝ち取れません。


筑波に限らず、小学校受験は、受験生が5,6歳の幼児であることを十分踏まえ、志望校で出題されると思われる課題の経験を多く積み、不安なく当日を迎えさせてあげることが大切です。










筑波大付属小【制作】Bグループ男子の例


2013年3月15日金曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~草加校編~

第8回は、草加校からです。



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埼玉県には、5つの私立小学校(開智・さとえ学園・西武学園文理・星野学園・浦和ルーテル学院)と、1つの国立小学校(埼玉大学附属小学校)があり、いずれも毎年、県内県外を問わず、多くの受験生がいらっしゃいます。

ここ、桐杏学園草加校にも、埼玉県はもとより、東京、千葉、遠くは群馬、茨城からも、25年度小学校入試を目指して、がんばるお子様が集まりました。

都内や千葉の私立小学校を志望なさる方もいらっしゃいますが、何といっても、アクセスの良い開智小学校、さとえ学園小学校は地域の人気校です。

そして、今年も無事合格のご褒美もたくさん頂くことができました。



今回は、一番受験生の多かった開智小学校の入試を振り返ってみます。

この小学校の入試は都内より1ヶ月早い9月29日でした。

面接は、それ以前に行われるので、夏休みが終わるともう、入試本気モードいっぱいで、秋を迎えました。

面接は親子別々に行われます。

子どもの面接は様々な問題提起をして、子どもの発想や意見を聞く口頭試問であり、子どもらしさの中に、しっかりとした自分の考えを持っていることを求められます。

そして、面接と同日に行われる『自己発信』(自己アピール)が、この学校の特徴です。

自分の得意分野を披露することにより、自分というものをより良く知ってもらうための時間です。

上手下手というよりも、その時間、その空間を最大限に生かして如何に自分を表現し、相手(先生)とのコミュニケーションを楽しめるかが大切です。

本当にユニークなテストですね。

子どもたちは、大人の心配をよそに「あー、おもしろかった。」と会場を出てくることも多く、そのようなお子様が合格も頂けていました。

考査も特徴的で、ペーパー問題はカラーで、本のようなしっかりとした冊子になっており、ペーパーA(15ページ)、ペーパーB(12ページ)にわかれています。

聞き取り(推理)問題、ことばの問題、数の操作がペーパーA、推理思考、条件空間類推がペーパーB。

どちらも問題数が多く、柔軟な思考力と、てきぱきとした判断力、スピードを要します。

ペーパーAは、昨年とほぼ同様の傾向でしたが、特にペーパーBは、毎年先生方が趣向を凝らして御作りなので、考査後話題にも上り、楽しみでもあり、ドキドキでもあります。

問題の条件を聞き漏らすと全滅になり兼ねないので要注意です。


ペーパーのほか、手先を使った花火の貼り絵、1グループ10人で、与えられた材料を使い、体育館いっぱいにお弁当の中身を作る集団制作、けんけん(棒5本をジャンプ)・マット(前転2回)・熊歩き・ボール投げの連続運動がありました。

受験期が早いことで、この内容は開智小学校に限らず、都内や千葉、国立の小学校にも良い影響と結果をもたらしておりました。

健康な体と逞しい心を持ち、お友だちとの関わり合いの中で、協調性と積極性を持つことの大切さを感じます。

そして何よりもしっかりとした準備が肝要です。




2013年3月9日土曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~松戸校編~

第7回は、松戸校からです。



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常磐線沿線の小学校受験に、H26年度新設の江戸川取手小学校が、新風を巻き込むであろう、とささやかれ始めています。

では、これまでの受験状況はどのような様子だったのでしょうか。



松戸市内の聖徳大附属小学校は、20名ほど合格者を増やし、幼稚園から女子大までの地域に根ざした教育が評価されています。

中学進学時に他校受験をする男子には徹底した学力をつけさせることも、「和」の精神を重んじる建学理念と共に人気の要素となっています。



「一人一人の子どもが輝く学校」を目指すという千葉日本大学第一小学校は地元船橋や医科系の大学に進ませたいとお考えのご家庭を中心に人気があります。

また、あらゆる学部・学科のある日本大学までの一貫教育体制も魅力です。



千葉県唯一の女子校、国府台女子学院小学部は、堅実な女子教育と確かな大学進学率を誇る学校です。

例年に比べ広き門となりましたが、新校舎完成を機に、H26年度入試は難化が予想されます。



隣合わせに立地する日の出学園小学校は、例年通りの出願者数となりましたが、H26年度の募集定員を102名に減員することが既に決定しています。当然、難化が予想されます。

これは、1クラスの人数を減らして、より密度の濃い指導を充実させることがねらいとのことです。

この趣旨には大いに歓迎するところですが、多少の倍率変動に打ち勝てる受験対策が求められます。



昭和学院小学校は、推薦・一般とも例年通りの出願数で人気は健在のようです。

千葉県内の私立小のペーパーテストは、難易度は標準的ではあるものの、幅広い分野をきちんと学習しておくことが求められます。

さらに、倍率の上昇が予想されている小学校に限らず、よりきちんとした受験対策が求められることはまちがいありません。







2013年2月27日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~朝霞台校編~

第6回は、朝霞台校からです。



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朝霞台は、東武東上線・有楽町線・副都心線・JR武蔵野線、そして、バスを利用すれば練馬区へと、いろいろな路線を利用できるアクセスの良い地域です。


学芸大附属大泉小学校のほか、埼玉県や東京都の私立小学校が受験の対象校となります。

それらの学校の入試問題を一部ご紹介いたします。

最近の入試は、単に知識やお行儀だけを問うのではなく、思考力や表現力を問うものも多くなってきています。


【出題例】 

・公園へ虫取りに行くときに、何があったらいいですか。(学芸大附属大泉小)

・大きくなったら何になりたいか描いてみよう。(星野学園小)

・音楽を聴いて、自由に踊りましょう。(立教小)

・「お友だちにあげたいもの」を描いてみましょう。(西武学園文理小)


言葉だけではなく、絵画、踊りといった身体表現までが、幼児教室での表現力養成の守備範囲となります。

「お友だちにあげたいもの」という、大人でも迷ってしまうテーマを絵で表現させるのは、小学校受験ならではの出題と言えるでしょう。



また、小学校入試では『行動観察』と、よばれる課題があります。

【出題例】

・2人1組で、動物の体になるように絵を繋げてみましょう。(学芸大附属大泉小)

・4人でブロックを使い、お城を作る。(星野学園小)


ここでは、初めて会うお友達と協力して課題を達成できるかをみられます。

協調性や積極性など、それぞれの小学校ごとの観点から、子供たちの行動が観察され評価されます。



校風や教育方針に合うかという点は、面接での評価ポイントとも重なります。

家庭の方針や子供にあった学校を選ぶというところから、入試は始まるといわれます。


一人一人のお子様に合った小学校に向けて心豊かに大きく成長させ、志望校合格への大事な一歩を踏み出してみませんか。








2013年2月23日土曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~あざみ野校編~

第5回は、あざみ野校からです。



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慶應横浜初等部開校の影響が懸念された横浜地区の私立小学校入試を概観していきましょう。


新設校の開校は、入学者の取り合いになると懸念する向きもありますが、桐光学園小学校、森村学園初等部などの志願者は増加しました。

「“荏田”にお住まいですが、“慶應”はご覧になりましたか」と、面接時に聞かれた方もいらっしゃいました。


初等部がきっかけとなり、新たに小学校受験を目指すご家庭が増えたことがうかがえます。


10月中に行われる神奈川県内の私学入試が一段落した後の11月中旬から下旬にかけて横浜慶應初等部の一次考査・二次考査が行われました。

考査内容に関しては、個別考査と行動観察を重視するようになった桐蔭学園小学部のほかには目立った変更はありませんでした。

1,300名もの志願者を集めた慶應横浜初等部の入試内容をご紹介しましょう。

一次試験は、スピードを要求されるペーパーテストでした。

その点に関しては、暁星小学校の形式に似ています。

生き物や積み木の数を数える「数量」のほか、「お話の記憶」「空間知覚」「絵や図形の模写」などのバランスの良い出題でした。

一次合格者は434名。続く二次試験は「リズム体操」「表現」「連続運動」「自由遊び」「工作」と、概ね慶應幼稚舎の考査内容に近いものでした。

最終合格者の発表は慶應大学三田校舎正門で行われました。

男子66名、女子42名、補欠男女各10名の発表でした。

既にご自宅のインターネットで結果をご覧になったうえで、記念写真を撮りにいらっしゃったご家族の笑顔が印象的でした。



H26年度入試は、“江田”駅にある慶應横浜初等部の新校舎での初めての考査となります。

神奈川県内トップの受験者数になることは間違いないでしょうが、考査内容や形式は試験場変更に伴い、見直しがなされるかもしれません。

小学校入試では、お母様方の情報収集力も合格の鍵を握ると言われていますが、お子様にはバランスの良いカリキュラムで学ばせ、どんな出題にも対応できる力を身につけさせていきたいものです。









2013年2月20日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~所沢校編~

第4回は、所沢校からです。


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所沢校では、「年中」からお通いのお子様が多く、
この時期から楽しく通園し、机に向かうこと・勉強することに自然に慣れて頂きました。

「習うより慣れよ」という言葉があるように、実際に経験して体で覚えていくことが非常に大切です。

幼児教室の新年度は11月ですが、埼玉の私立小入試は9月に始まります。

幼稚園でも「年長さん」とよばれる4月には、受験まで半年を切り、母子ともに忙しくなっていきます。

この時期から小学校の学校説明会や学校行事などが始まります。

興味のある学校・志望する学校へと可能な限り、足を運ばれるお母さま方のスケジュール表は、いっぱいになります。

そのご苦労が、願書を書く際の志望理由や保護者面接の土台になります。


願書を書く練習、面接の練習も、一朝一夕で出来るものではありません。

お母さま、お父さまには、春から秋の本番まで、幼児教室に足を運んでいただきます。

そして、教室では、そのお手伝いと指導をさせて頂きました。

それぞれのお子様の個性とご家庭の教育観やご希望をお聞きし、それをいかに表現し伝えられるかをご一緒に考えさせて頂きました。

また、模擬テストなども出来る限り受けて頂きました。

お子様にとって、生まれて初めての受験です。

テスト慣れ(場慣れ)は大切です。

お母さま、お父さま方には、その点数や判定に一喜一憂したり、指示行動の難しさに、ため息をつかれる事も多く見受けられました。


そして、暑さ真っ盛りの夏期講習、直前講習にも毎日お通い頂きました。

「時間をあけると、すぐ忘れてしまう」のは、幼児期には当然のことです。

それは、お母さま、お父さま方も日頃実感されていることと思います。

毎日通うことで、柔らかいお子様たちの頭と体にしっかりすり込まれていきます。

指示行動・行動観察・体操・共同制作などを毎日訓練することによって、集団での思いやり・協調性なども学んでいき、夏から直前までの成長は著しく、頼もしささえ感じられてくるものです。

毎日楽しく通う笑顔に溢れていたお子様たちの姿がとても印象的でした。


お母さま、お父さま方も「出来る限りのことはやった、頑張った」というお気持ちで臨まれ、達成感のある受験、そして合格に繋がりました。

「小学校受験」という緊張感の中、お母さま方の間での思いやり・励ましあい、・優しさに温かい一体感が感じられました。

また、身のこなし・謙虚な気持ち等、お母さま方が素敵に変身(成長)された事がとても嬉しく思いました。






2013年2月14日木曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~代々木校編~

第3回目は、代々木校からです。


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平成24年秋、注目の新設校、慶應義塾横浜初等部(田園都市線 江田駅)の入学試験会場は広尾にある幼稚舎でした。

慶應系列の小学校が2校となったこと、しかも両校とも同じ広尾が試験会場です。

併願すべきかどうかと、頭をかなり悩ませたお父様、お母様もいらっしゃるようでした。

あるご家庭では、話し合いを重ね、2校併願は、あえてせず、幼稚舎一本に絞り、晴れて幼稚舎へのご入学となりました。

試験会場まで同じというのは今回限りの事とはいえ、慶応大学をお考えのご家庭では、チャンスを2倍にするか、一校に絞り、より明確な志願理由をアピールするのかという苦渋の選択を迫られたケースもあるようでした。

ご相談を受ける私たちも、ご一緒にお子様の将来を見据えた進路選択を考えさせていただきました。

震災により、各小学校の入試志願者が激減した平成24年度。

そして、25年度は、人数の回復を危惧するも、相変わらず高倍率の入試となり、改めて慶應ブランドに憧れる保護者様が多いことを思い知らされました。



また、伝統ある川村小学校では、1回分の受験料で、11月1日・2日の両日受験を可能にしたり、考査日を希望選択制にするなどの配慮で、保護者様にとっては、他校との併願が、しやすくなりました。

2日間の志願者が倍増し、定員数はあるものの考査自体の需要と供給が、好バランスに近づいてきたといえるでしょう。

川村小に合格された保護者様のお話では、ペーパー重視の印象ではなく、「お友だちへの思いやりや、協調性を大事にされたグループ行動観察」のなかでの、ゲーム・体操・絵画の課題のほか、個別が行われ、細かいところにまで気遣いのある指導をしてくださる学校と、より一層この学校への信頼感が増したとのことです。


この秋に受験をお考えのご家族の皆様、「お行儀」から「願書の書き方」まで、万全の体制で応援させて戴きます。


ご一緒に、未来に向かってスタートしましょう。






2013年2月6日水曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って ~西葛西校編~

第2回目は、西葛西校からです。


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平成24年度には、例年高倍率となる小学校にも震災による影響がみられました。

そして、平成25年度は、前年比ほぼ横ばいの志願者数となりました。

その中、東洋英和女学院小学部は、入試実施日の変更、

川村小学校は入試日を複数日設定で応募者数を倍に増やす結果になりました。

受験者にとってはチャンスが一つ増えましたが、例年以上に厳しい入試になったといえます。


また、『ペーパー』重視の実力校、暁星小学校では、面接形態に変化がありました。

第一次試験を突破した方のみが進める第二次試験の面接では、

両親面接から、親子面接に変更。

面接は、親子で入室し、子供のみ先に着席。

そして、子供が質問に答えている間に保護者は後方で待機し、

質問終了後、子供の隣に着席して面接を受けるという形式でした。

面接内容は、身近な内容で4~5問。

保護者には例年通りの内容ですが、親子同席時の子供の表情や態度の変化も評価のポイントとなったと思われます。

今後も課題を反応よく対応できる知識と判断力のほか、親子の様子をじっくり観る面接は重要となるでしょう。


事前に学校説明会で形式変更のお知らせがあった学校以外は、

出題傾向の大きな変化はありませんでした。

「内容の難易度が年々高くなり、応用学習を身に着ける必要を感じた」

「プリント重視校においても、合格のポイントは行動観察へと変化している」など、

受験された小学校ごとのご感想や貴重な情報を、保護者の皆様よりお寄せいただいております。

例えば、東京女学館小学校では、母子活動時間が長くなり、その為の対策をしっかりとすることが必要とのアドバイスもありました。


形式や、考査内容は、各小学校の独自性がみられ、校風が感じられます。

でも、小学生になる際には、是非とも身につけてほしいといういう要素が折り込まれている点は、どの小学校も共通しています。

小学校受験は、親子で一緒に学ぶという貴重な体験です。

今年も、また新たな気持ちで、そのお手伝いをさせていただきたいと思います。







暁星小【言語分野】 しりとりの問題の例

左端の「りす」に続く絵を右から選び、使わない絵に、○をつけさせる。


2013年2月4日月曜日

平成25年度 小学校入試を振り返って  ~市川校編~

今回から、リレーコラムでは、何回かにわたって、桐杏学園各校室長による
「25年度小学校入試を振り返って」を掲載したいと思います。

第1回目は、市川校からです。

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千葉県内の私立小学校入試は、前年度と比べて目立った変更点はありませんでした。

受験者数は、多少の増減はあるものの、ほぼ横ばいとなりました。

しかし、それぞれのご家庭での受験校に対する想いは、年々変化が見受けられます。

是非ともこの小学校へという「第一志望校」、そこに「併願校」としての

位置づけの学校を組み合わせた「併願作戦」が浸透しつつあるように感じられました。

そして、入学後を見据え、ご家庭や幼児教室で、しっかりと準備をして

臨まれる方が増えているようです。

各学校も、当然そうした意識や熱意を持ったご家庭を歓迎する傾向にあります。



例年同様、市川地区では市内3校に受験者が集中し、

いずれもペーパー、行動観察、面接等の考査が行われました。

ペーパーテストに関しては、難易度は高くないものの

広い範囲から出題され、そこに思考力を問う問題や、スピードを要求される問題、

根気や注意力を問われる問題など、それぞれの学校の特色が現れた内容でした。

行動観察では、「静」と「動」の異なる複数の課題を通じ、

子供達を様々な角度から見る考査が行われました。


協調性や積極性、コミュニケーション力はもちろん、日常の生活習慣、

自立など、家庭教育のあり方の重要性を再認識する内容でした。

平成26年度入試では、国府台女子学院の新校舎完成による人気上昇や、

日出学園の定員変更に伴う入試の難化が予想されます。

県内外を問わず、お子様に合った学校選びをし、

ゆとりを持って万全の準備をしていただきたいと思います。










2013年1月24日木曜日

ファーストステップ ~2歳児の母子分離~

今回は、桐杏学園西日暮里校からのリレーコラムです。


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先日、嬉しいことがありました。

西日暮里校には、2歳の小さなお子様も通っています。

その最年少クラスの授業でのこと。



昨年11月からスタートした最年少クラス。

最初は、一人で入室するのも不安で、お母様の後押しがないと

なかなか自分から歩みが進まなかったのに、

今は、自分からドアを開けて教室に入り、

重たそうに頭を下げて「おはようございます」と

お母様と一緒に、ご挨拶できるようになりました。

出席カードのシールも、自分で好きなものを選び、一人で貼れるようになりました。

先生に名前を呼ばれると、「はーい!!」と

お母様の方を見なくても、元気よく手を上げて

大きな声で返事ができるようになりました。

大好きな“ままごと遊び”も、お母様の顔が少しくらい見えなくても、

お友だちや先生と楽しく遊べるようになりました。

(2歳児の成長って、目覚しいです)


そろそろ、いいかな・・・?


お母様に、そっと合図し、退室をお願いすると・・・

ものの5分もしないうちに、「・・・ママは?ママーーーー、エーン(涙)、エーン(涙)、

ギャーーーー(大声)」という日々が繰り返されていました。


大好きなお母様の顔が見えないと・・・、

涙、涙、涙・・・

不安になってしまうのです。


この年齢では、当たり前、仕方のないこと。

焦らなくてもよい。

でも、このままでは、いつまでたっても母子分離できない・・・

お母様も悩まれている・・・何とかしなくては・・・

年も改まったことだし、お母様のお気持ちを確かめ、

母子分離決行をお母様とお約束しました。


「来週は、最初から離れてみましょう。

たぶん泣いてしまうと思いますが、

どうぞ、おまかせください!!」



そして、迎えた母子分離決行の日

いつものように授業がスタート


「おはようございます」

「それでは、お名前を呼びます」


「○○○さん」「はーい」  「○○○くん」「はーい」


「では、『トントントントン、ひげじいさん』をやりましょう!!」

お母様の方を振り返ることもなく、先生のまねっこをしています。

とてもいい調子。

お母様に合図し、退室していただく。


すると、気配を感じたのか、手遊びをしていたのに、

お母様の姿がないことに気づく・・・。


「ママ・・・ギャーー(泣く)」


・・・あぁっ、今日もダメかな?

お母様の代わりにギューッと抱っこし、

耳元で、優しく、優しく、愛情たっぷりに安心するように語りかけ、

おひざ抱っこしながら授業に参加。


すると、どうでしょう。

徐々に落ち着きを取り戻し、いつもより短時間で涙がピタッと止まりました。


お母様でなくても、代わり役の先生がそばにいれば、

泣かずに先生の話を聞けたのです。

やったー!!

ようやく、乗り越えられました。

その後、離れて様子を見ていましたが、もう大丈夫。

お母様がいなくても、補助の先生がいなくても、

ちゃんと一人で授業を受けられました。


早速、心配そうに別室で待っているお母様にご報告。

「お母さん、大丈夫ですよ。もう泣き止みましたよ」

「ありがとうございます」この日、一番のお母様の笑顔。


こちらこそ、信頼してお子様をお任せくださり、ありがとうございました。

とても清々しい気持ちになりました。


母子ともに、がんばった一日でした。


これからも、お母様との信頼関係を大切にし、

お子様の成長を見守りたいと思います。







【最年少クラスの作品】




2013年1月8日火曜日

明けましておめでとうございます。

今回は、桐杏学園草加校からのリレーコラムです。

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2013年、新春の幕開けです。



今年は巳年。

聞くところによると、十二支の「巳」は、陰暦4月の異称で、

植物に種子が出来始める時期と考えられ、

「草木の成長が極限に達して次の生命が作られ始めるとき」と解釈されているようです。


そして、蛇は脱皮することから、

古きものを脱ぎ捨てて新しく生まれ変わる「復活と再生」に結びつくとも言われています。

今年は、何か新しいことが生まれ育っていく、とっても良い予感が致します。




お正月、湯島天神へ初詣に行ってまいりました。

合格祈願のお札を頂き、境内のお店で赤い大きな達磨を求めました。

境内は、受験本番を目前にした小学校六年生、中学校三年生、高校三年生と思しき学生さんがたくさんです。

巳年の絵馬に願いを込めて一文字一文字丁寧に書き記す姿、

二礼二拍手そして手を合わせじっと静かに祈り最後に一礼する姿を目の当たりにしたとき

「頑張れ!きっと大丈夫!!」と思わず心の中で叫び、エールを送っていました。


そして、大勢の中にお父様、お母様と手を繋いでお参りをしている一際小さな男の子が目に映りました。

お賽銭をチャリーンと投げ、小さな手をしっかり合わせ

「小学校、ありがとうございました。」

と深々と頭を下げて御礼をしている、かわいらしい声を耳にしたとき、

「小さい僕、よく頑張ったんだね。本当におめでとう!」

と、心の中でたくさんの拍手を贈りました。



何かが生まれる2013年のスタート。



子供たちの「ねえ、先生…」「先生、あのね…」「先生、これって…」の声に

しっかり耳を傾け

「先生は、いつだってここにいるからね。」

「先生は、小さい君たちの応援団長だからね。」と胸を張って言いたいです。


今日も子供たちにたくさんの「元気」をもらいながら

一緒に学べる幸せを感じております。



今年一年がすばらしい年でありますように!