今回のリレーコラムは、桐杏学園市川校からです。
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桐杏学園では、毎年この時期に、年中児と年長児を対象に、体力テストを行っています。
体力テストと聞いて「うちの子は運動が苦手だから…」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、実は、運動の得意不得意と記録の良し悪しは、必ずしも一致するものではありません。
というのも、体力テストで取り組む課題には、子どもの性格や精神力が大きく影響するからです。
例えば、敏捷性を見る積み木の連続跳びでは、すばやい動きとともに、最後まで積み木を蹴らずに跳ぶ“確実性”が求められます。
筋持久力を見るケンケンでは、脚力だけではなく、マットに触れないよう注意を払ったり、諦めずに粘り強く取り組む“忍耐力”も求められます。
この日の課題は、なわとびとケンケン。
なわとびが得意な子ども達は、新記録を出そうと競って記録を更新し合います。
1、2ヶ月前には、1回ずつしか跳べなかった子どもたちも、自己ベストを目指して10回、20回…と軽やかに回数を重ねていきます。
ケンケンでは、1回目の測定を終え「足が痛い~」と言いながらも、ほとんどの子どもがフラフラの脚で2回目に見事に記録を更新していきます。
良い記録が出ることは嬉しいことです。
何よりも、子どもたち自身が成長実感を得やすく、自信につながります。
そして、その結果を導いたのは子どもたちの心の変化です。
少し前までは、口癖のように、すぐに「疲れた~」を連発していた子、
「できないからやりたくない」と、促してもなかなか練習しようとしなかった子、
友だちとの勝ち負けにこだわり、はじめから挑戦しようとしなかった子…。
友だちへの応援が時に度を超えてしまうことがありますが、そのことに気づき、
「心の声で応援してあげるといいんだよ」
と周囲に声をかけてくれる子も出てきました。
運動は、子どもの体と心の両面を大きく発達させると言いますが、
春期講習、そして、年長への進級を経て、子どもたちの心の成長を確かに感じます。
入試まで約半年、子どもたちの小さな変化を見落とすことなく、
喜びを感じながら、ご家族と共に歩んでまいりたいと思います。